前回の記事は、こちら─、
『 「 ニーズが大事 」は本当か? 』
ユーザーのニーズに耳を傾ける理由というのは…、
ニーズに即した商品やサービスを形にして、
ユーザーに提供するためであり、
「 ニーズは何か?」
と問うこと自体は、
目的でもなければゴールでもない。
そこが、スタートであり、
それは、ステップ1、問1、に過ぎないのだ。
しかし─、
「 問い 」は5まである。
【 問1 】
ニーズは何か?
【 問2 】
それを実現するためには、どのような技術的課題を、
クリアしなければならないのか?
【 問3 】
それには、どれだけのコストがかかるのか?
【 問4 】
それには、どれだけの開発期間が必要か?
【 問5 】
それら以外に発生してくる、様々な手間は?
ざっくりとではあるが、
主に、これらの問いに対して、
100 点満点ではなかったとしても、
現実的な回答を示さなければならない。
こういったことを考慮せずに、
ニーズの重要性だけを主張していればよい、
人間からすれば、
技術のことも、
コストのことも、
開発期間のことも、
それ以外にも発生して来るであろう、
様々な手間についても、
全てを考慮して取り組んでいる技術者は、
さぞや、ニーズをないがしろにしているように、
見えることだろう。
しかし─、
それは、技術者がニーズを、
ないがしろにしているのではなく、
彼らが、考慮すべきことを、
考慮できていないのである。
技術や開発のことは、技術者の仕事であり、
それは自分たちが考えることではない…、
というのなら、尚のこと、
技術者の仕事にクチを挟む筋合いは、
ないのではないか?
( 次回へつづく... )
『 ニーズは分かっている。いやそれでは 20 点だ!』