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【福岡市推計人口】
157万9450人(2018年10月1日)→158万1527人(2018年11月1日)
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157万9450人(2018年10月1日)→158万1527人(2018年11月1日)

みなさん、ラーメンお好きですよね。
「豚骨ラーメン」はお好きですか?
全国的に「豚骨ラーメン」 =「博多ラーメン」と
認識されています。
もともと異国の麺料理であった「ラーメン」を
日本独自に改良して、今や国民食。
そもそもラーメンの味わいはスープにあるので
この豚骨スープのコクと旨味のダシは人を惹きつけます。
「博多ラーメン」の特徴は麺にもあります。
注文の時「バリカタで!」など、麺の硬さを選べたり
「替玉!」と麺のお代わりができるシステム。
もともとこのシステムは「長浜ラーメン」から生まれました。
(長浜は博多港そばの地名です)
博多港なので魚市場があります。市場はとても忙しい。
食べる時間もままならない。時間をかけずにさっと食べられるもの。
そう、ラーメンです。
でも提供までの時間をもっと短縮しないといけないので
茹で時間を短くするために細麺に。
(堅めの麺がお好きな方も多いでしょうが、そもそもは茹で時間の短縮)
でも細麺は伸びやすいので、麺の量を少なめに。
だから、量が足りない人は「替玉」を頼む、というもの。
このシステムが「博多ラーメン」に組み込まれました。
「博多ラーメン」の発祥は昭和15年に創業した「三馬路(さんまろ)」という
ラーメン屋台と言われています。
今は「うま馬」というお店がその流れを汲んでいます。
しかし、ここのラーメンは豚骨ラーメンというよりも
あっさり豚骨・醤油味という感じです。麺も平打ち。
ちょっと違います。
先ほどの「長浜ラーメン」も豚骨ラーメンですが、
濃厚な豚骨スープではなく、食べやすいあっさり豚骨スープです。
そうなると、昭和21年に誕生した
「元祖あかのれん節ちゃんラーメン」です。
ここのラーメンはしっかりとした豚骨スープ、力があります。
博多ラーメンの原型とも言えるようですが
今の博多ラーメンの存在にはもう一つの流れが存在します。
「久留米ラーメン」です。
「久留米ラーメン」は昭和12年に
豚骨100%のスープをつくった「南京千両」が発祥。
しかし、ここのお店は豚骨でも透明なスープ、白濁していません。
ちなみに余談ですが、「あかのれん」・「南京千両」創業者ともに
もともとうどん屋(屋台)だったという話が残っています。
話を戻して、白濁したスープは昭和22年に創業した「三九」から。
久留米ラーメンのスープにはコクがあります。
油が多いのではなく、スープに濃厚なコクがあるのです。
もともと博多ラーメンはその日使う分だけのスープを作る「切り取り」
というものでしたが、久留米ラーメンは羽釜でベースのスープをつくり
減った分を継ぎ足すという「呼び戻し」というスタイル。
(ちなみに久留米ラーメンの麺の茹で方スタンダードは柔目の麺です)
この「久留米ラーメン」の良さも取り入れられて
今の博多ラーメンはできています。
今も昔も、やはり食べ歩いて、その店のいいところを取り入れますよね。
研究熱心な経営者なら当然です。
細かいところは端折っていますが、
今の博多ラーメンには、様々な地域の豚骨ラーメンが
コラボレーションされて今のカタチになっています。
「博多ラーメン」の正体とは
博多の名前を冠して、様々な要素を取り入れた進化したラーメン。
ダーウィンの「種の起源」のように
「博多・豚骨ラーメン」をベースとした
様々な創意工夫されたスープ・麺のお店が誕生し、
お客様の食のニーズに合致したお店が生き残っていっている。
変わらないために変わり続けるということは
食べる人にとって「変わらず美味しい博多ラーメン」であるために
「常に味とシステムを研究して変化を提供した博多ラーメン」であり続けること。
なんの商売でも一緒ですね。
これで完成、これで良し!となった途端に衰退がはじまる。
企画・研究・開発はまさに成長の種ですね。
株式会社ネストのホームページはこちら
http://www.newnest.co.jp