登場する人物・団体など名称は全て架空の物です

特定の地名なども一切関係ありません。

 

初めてのポケバイ走行

 

第23話 創作文「朋美」

 

「朋美ちゃん、怖いと思うけどここのステップに足を乗せて
走ればアクセルグリップを握っている右手が軽くなって
スムーズに回すことが出来るからやってみよう」
管理人は他にも靴を引きずってると靴の裏が捲れて
自分の足の皮も捲れて血だらけになると少し脅した
その後はやはり転倒を恐れて足を引きずる事も有ったが
繰り返しているうちに段々と減って来た。
 
【折り返しの練習】
管理人から折り返し点の手前で減速してハンドルを曲がりたい方向へ
少し向ける指示が出た
朋美は減速し過ぎてそのままハンドルを曲がりたい方向へ向けた際に
想像を超えるポケバイの重量が加わり転倒した
朋美は自転車で何度も転んだ時と同じだと気付いた
反対側の折り返し点では減速が足らずに大きく膨らんでしまった
そんな経験を何度も繰り返しているうちに走行練習の終了が来た。

【初体験終了】
管理人からはこの時点で上手く走れなくて止めてしまう子供や
途中で泣き出して止めてしまう子供もいると言われ
後はどれだけ練習すれば上手く走行する事は言えないが
朋美ならある程度は走れるようなると率直な感想を述べた
親子は管理人にお礼を言って少し遅い昼食にした
「一条さん、見てるだけの俺達もドキドキしましたよ
朋美ちゃん汗かいたね、これは賢作兄ちゃんの特製ドリンクだ」
賢作はスーパーなどで販売されている激安のスポーツ飲料を用意した
朋美は氷で冷やされ薄まった激安のスポーツ飲料を
ちょと甘くて美味しいと飲み干した。

【もう一度】
いつもの父親が作るデカイおにぎりを食べていると
「朋美、食べたらもう一度走るぞ」
一条は賢作達にこれからの予定を尋ねると全然構わないと言われ
午後からも練習走行コースを走る事に決めた
お昼の休憩を終えて管理棟にその旨を尋ねると
本日講習を受け終わった家族も走行するから
お互いに注意しながら走行して欲しいと許可が出た
「朋美、今からはここで受講を受けた他のポケバイも走るから
ぶつかる前にブレーキレバーをしっかり握って止まるんだ、いいな」
 
                            つづく