第20話 創作文「朋美」 |
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朋美は夏休み期間が学校から父が働く工場に変わって |
「社長さんは校長先生みたいだね」 |
その後社長は一日中読書ばかりでは退屈になると考え時間割を検討していると |
大学に通っていた娘が実家に帰る度にリビングで昼寝ばかりしている姿を見た |
「朋美ちゃん今日からおじさんの娘が学校の先生の代わりをするからね」 |
社長の娘の陽子は都内の大学に通う一年生で |
夏休み期間中実家に帰る事が多いため親の一言で臨時の先生を務める事になった |
陽子は将来教員が希望だったためこの話は一石二鳥だった |
時間割の一時限目が終わると陽子がやって来た |
「こんにちは、朋美ちゃんね、私は陽子です、よろしくね」 |
陽子は早速朋美を連れて自宅の庭に来た |
そこには縄跳びのロープやボールが置かれていた |
「体育の時間だと思ってね、それじゃ一緒にやろうか」 |
朋美は家に縄跳びのロープが無いため悪戦苦闘した。
【無謀な目標】 |
そんな朋美に陽子はとんでもない目標を言った |
「夏休みが終わるまでに縄跳びが連続で100回よ |
その時は声を出して連続回数を数えてね失敗したら |
また最初からやり直しだよ」 |
1~2回程度でロープに足を引っかける朋美には酷な試練だった。
【ペットボトルキャップで算数】 |
午後からはひとりで読書を1時間すると |
次の時間は算数のため陽子は壁に九九算の表を貼った |
陽子は黒板の代わりにホワイトボードを使って |
小学1年生レベルの足し算と引き算を始めた |
陽子は父親から臨時先生の話を聞いた時に |
工場の自動販売機に段ボール箱を用意して |
ペットボトルのキャップを入れるように準備していた |
工場の従業員は使用用途を聞かされると協力的に集めた |
その集めたキャップで掛け算や割り算も始めてしまった |
算数の時間が終わると休憩を挟んで読書をさせた。
【体育の時間】 |
陽子は工場へ行き廃材を見つけると幅10センチで加工してもらった |
翌日の体育の時間ではバランスを養うと言い朋美を歩かせた |
上手く歩けるようになるとボールを頭に置いて歩かせた |
今度は意識が頭上に置いたボールにあるため何度も踏み外した。
【初めて見る物】 |
陽子は工場の廃材で作ったやじろべいで説明した |
朋美はそのやじろべいの動きが珍しくて自分の指にも乗せた |
「体のバランスが悪いとこんな風に倒れるんだね」 |
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つづく
朋美の夏休みイメキャラ
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