響
そんなタイトルの漫画原作の実写映画を見た
主人公を演じるのはテチこと平手友梨奈
ストーリーは悪くない
ただ演技にとても違和感を感じた
小説が大好きで、自らもその才能のある主人公
でも彼女は自分の感情をストレートに表現するあまりすぐ暴力を振るう
その演技がどうしても納得いかなかった
小説家や漫画家は多くはひとりで物語をつくる
もちろんキャラクターもひとりでつくる
たくさんのいろんなキャラクターをひとりでつくる
真面目な人
横暴な人
神経質な人
無神経な人
いろんな人をひとりで演じるわけで
そんな人がすぐ暴力に走るだろうか…
あの人はこう考えるだろう
この人はこう感じるだろう
そんな事を日々他の人より多く考えてる人間が少しの感情だけでそこまでするだろうか
という違和感
暴力でなければならない理由が見当たらない
とてつもない小説の才能があるからこそなおさらだ
多くの人の心を掴む才能がありながら
身近な人の心に配慮しないはずがない
そんな主人公が暴力を振るうなら暴力でなければならない理由が必要だと思う。
でも最後までわからないままだった
原作も読んだ
でも違和感はなかった
そこにはちゃんと「理由」が描かれていたから
映画という尺に収めるために幾つかの要素が削られるのは仕方ないが、本作は主人公のキャラクターがメインのテーマであると思う
ならばそこは削ってはいけない要素だと感じる
そしてその要素は演技で補完できると僕は思う
響がその手段をとる必要性を乗せた演技があれば
すごくすごくいい映画だったと思うんだ
まとめると
「才能ある人はやっぱり奇人変人なんだね」
ということを伝えたい映画
という感想だ
もったいない