昨日、紹介したようにエイズ陽性の比率は非常に高いです。

すずがエイズキャリアと知った時に、私が真っ先に考えたのは、どのくらい生きられるのだろうか?ということでした。

ここで興味深い調査があります。

2006年、アメリカの国際ウイルス研究会議
アメリカの獣医病院で、来院した67,963匹のネコで調査したところ、FIV陽性ネコの生存率は、
①FIV陽性と診断されてから、1年で約20%が死亡する。(発症していないネコの安楽殺を含む)
②それ以降は、FIV陽性ネコ群と陰性ネコ群では生存率に大きな差は見られない。

「一年以内の死亡率20%」は高すぎる数字ですが、アメリカなので安楽死比率は高いでしょう。
また、「来院したネコ」が対象なので、FIVが発症し治療に来た猫も相当数含まれているはずです。
注目すべきはその後です。エイズキャリアであっても未発症ならば、健康な猫と生存率に大きな差はないのです。
 ドイツやオーストラリアの調査でも、FIV陽性ネコと陰性ネコの平均寿命に大きな差はないとされています。

【すず、普通の猫と同じくらい生きようね】


エイズキャリアの猫のすべてがエイズを発症するわけではありません。

様々な病原体、ウイルス、細菌などの抗原刺激により、体内のFIVの量も増えます。
ですから、抗原刺激に乏しい(クリーンな)環境では、ネコの体内でのウイルス量は低いままと考えられています。

完全室内飼い、ワクチン接種などの健康管理を徹底すれば、発症しないで生涯を終えられるかもしれません。


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