前回からの続きです。

 

 

 

ただただぼくが話すことを

 

 

黙って聞いていた彼女が口を開いた。

 

 

 

 

「わかれたくない」

 

 

 

 

 

わかれたくない。。。だと。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜだ。

 

 

 

こんなひどいことをしていたにも関わらず・・・

 

 

 

 

 

これが恋愛工学がモテなす技術だというのか。

 

女性を幸せにすることができない

恋愛工学ならそんなもんクソくらえだ。。。

 

 

 

 

 

彼女の手は震えていた。

 

 

 

 

 

「別れた

 くない。。。」

 

 

 

 

「もう終わりなん?

 マッチングアプリが

入ってたことは別に怒りを感じていない」

 

 

なぜぼくを擁護するんだ

 

 

 

なぜ責め立てない。

 

 

 

 

 

 

そんな感情を胸に

 

 

 

だまって話を聞く。

 

 

 

 

湯気がなくなったコーヒーをスッと飲む。

 

 

 

 

「本当にごめん。」

 

 

 

そんな辛い思いをさせてしまって。

 

 

 

 

「付き合ってから、前の人とは違うって感じていた。

 毎日会う友達にも顔色が明るいって毎日が楽しそうやなって

 会ってから。付き合ってから。たしかにじぶんでもそう思う。

 この日々をそんなことでぶちこわしたくない。

わたしの友達だって浮気するし、アプリが入っていたぐらいでは・・・

でも。。。」

 

 

 

もう元に戻ろうっていう気がないなら。。。

 

 

 ないの?わたしとやり直そうって気持ち」

 

 

 

「ごめん。本当に。」

 

 

 

「はぁー・・・」

 

 

諦めたのか、

 

彼女はさっきまで震えていた手が、

身体が止まった。

 

 

 

 

涙がこぼれそうなのを

 

 

流さまいと。。。

 

 

 

 

 

ぼくらはお店を出た。

 

 

 

無言のまま

 

 

改札へ向かう

 

 

 

 

そして改札。。。

 

 

彼女がハイタッチをしてきた。

 

 

 

 

ぼくも応える

 

「じゃあ。」

 

「じゃあね。」

 

 

もう次がない

ホントのさようなら。

 

 

 

帰り際の電車内。

 

 

 

LINEが鳴った。

 

 

 

「元気でね」

 

 

なんと強いのだろうか。

 

素直で明るい彼女のことだから

きっとイイ人と付き合うことになるだろう。

こんなところで躓いてはならない。

 

 

優しくするな。

いい男で終わろうとするな。

 

 

「元気でね。ありがと。」

 

 

 

・・・

 

 

その後、既読がついて以降

 

 

彼女からの連絡はない。

 

 

なぜか今まで一番胸糞悪い別れ話になってしまいました

素直なかわいい彼女を平気で裏切って傷つけた。

傷が残るのはじぶんのほうかもしれない。

 

 

あぁその考えも

また浅ましい

 

 

 

 

物語はここから。

 

 

 

すべてはここから始まった。