ZC83S(現行スイフトRS)の評価 | カタツムリどらいぶ~スズキ・スイフトスポーツ(ZC32S) 長距離通勤奮闘記~

昨日の続きです。

して、車検に出しているスイフトスポーツの代車がこれです。

車検証を確認したら、ZC83S、エアロも付いているので、RSというグレードでしょうか。

部販をちょっと偉いと思ったのは、スイフトだからスイフトをという心意気です。

これが日産だと、ADだったりデイズだったり、はたまたマーチやノートだったりします。

別にそれでもいいですが。

NAの1.2L、まさに「素」イフト、ベーシックグレードは乗ったことがなかったので好都合でした。

しかし、内装は試乗車、

でっかいナビをぶちこめと言わんばかりのスペースには、空しく合成樹脂の板が張られています。

2日ばかり通勤に使った感想を列挙します。

◎長所

①とにかく軽い。適度にエコ運転をすると、燃費があっという間に上がる。ちなみにパワーウエイトレシオは、ZC32Sは8.12㎏/PS、ZC83Sは10.16㎏/PS。

②今流行の副変速機付きのCVTは、燃費がなかなか良い。CVT特有のズルズル感もそれほどない。

③RSというグレードは専用の足回りをもっているが、それほどガチガチではない。ZC32Sのモンロー製ショックに比すると、今ひとつだが、ワインディング等では意外と粘る。

④先代に比べ、1センチ程全高が低くなったが、圧迫感はそれほどない。

⑤メーカーのサイトでは、車内はかなり派手でシンプルさがなくなったと思ったが、実際に運転すると、必要最低限のものがきちっとまとまっており、使い勝手がよい。

⑥エントリーグレードとはいえ、シートの出来は秀逸。背面にすき間がなく、ぴったり張り付くようで、腰が痛くならない。ZC32Sと比べると、柔らかめだが、それでもしっかり体をサポートする。

⑦チルト、テレスコピックステアリングなので、調整することで、ぴったりのところに設定できる。

⑧ブートスペースは、二重構造ではなくなったので、やや広くなった。

⑨ノーズが先代のように緩やかにスラントしておらず、ボンネットが見られるので、先代よりも見切りが良くなった。

⑩小物入れも先代よりも工夫されており、使い勝手が格段に良くなった。

⑪ウオッシャーノズルが先代とは違って出っ張っていないので、洗車の時は楽かもしれない。

⑫空調のつまみ類も先代よりも使いやすくなった。

⑬メーター類も工夫されており、先代よりも格段に見やすくなった。

 

◎短所

①ワインディングを走ると、フロントに比して、リアが少々腰砕け。もう少し固めても良かったのでは。

②リヤの見切りは、ピラーマウントドアハンドルのせいで先代よりも明らかに悪くなった。

③軽くなったはいいものの、先代のようながっちりした剛性感はなくなった。

④ルームランプがなくなったのは不便。マップランプだけでは暗い。

⑤ピラーマウントドアハンドルはやはり使いにくい。

⑥メーターのど真ん中にあるマルチインフォーメーションディスプレイだが、そんなに必要なものとも思えない。特にベーシックグレードは、それほど多くのものが表示されないので、無駄に思える。

⑦D型ハンドルは、やはり使いにくい。ベーシックグレードは、先代のハンドルで良かったのではないか。

⑧リアの居住性は、先代とほとんど変わらず。寸法的には広くなったようだが、それが感じられない。

⑨全高が1センチ低くなったこともあってか、ガラスエリアが小さくなったように思える。またフロントガラスが先代よりも寝ているためか、デフロスターを使わないと、曇りがなかなかとれない。

⑩先代に比べると、少しステアリングが軽い。

⑪先代もそうだったが、フロントドアは3段階、リアは2段階オープンは少々使いづらい。それぞれ、もう少し余裕を持たせたほうがよいと思う。

⑫ステアリングスイッチは、心なしか先代よりも使いづらかった。

 

◎総括

長所、短所ありますが、総じて国産車のコンパクトカーの中でレベルは高いと思います。

同じCVTでも、10年以上前の日産ティーダとはえらい違いです。

1.2Lとはいえ、長距離通勤でも十分使えますし、それほど疲れません。

またそれほど肩肘張るようなものではなく、慣れれば気軽に乗れます。

CVTでこれだけ面白いのだから、MTだったらさぞ、でしょう。

排気量がでかければそれだけ運転が楽、ということをひっくり返してくれるような車です。

ただ、運転サポートの類は要らないです。

あれがあるだけで、運転の面白味がなくなります。

そういうものをとっぱらった、まさに「素」の状態で乗りたい車です。

スイフトシリーズは、どのグレードでも「ずっと乗り続けたい!」というものを感じさせてくれますね。