障害年金の精神の診断書の上手な取り方(1)
精神疾患の障害年金の診断書を医師に書いてもらったが、症状や日常生活の状況が、実際よりも軽く書かれていることがあります。この場合、医師に診断書の訂正の依頼をするか検討することになります。しかし、訂正の依頼をしても、書き漏れや誤字などは訂正してくれますが、症状の程度や日常生活の状況は、訂正依頼のとおりには、訂正してくれないのが通常です。ただ、障害年金のサポートを長年やっていて、その経験上、知っておいた方が良いことがあります。 今回は、その一つについて書いていきたいと思います。診断書の中の日常生活能力の判定の欄は、障害年金の審査の上で、とても大切な項目です。 審査結果に直接影響してくる内容となります。この日常生活能力判定の欄には、7つの項目があります。診断書を取ったら、この中の、「(7)社会性」の項目に、着目してみてください。この「(7)社会性」の項目は、他の項目に比べて、医師が訂正に応じてくれる可能性が比較的高いといえると思います。これは、社会保険労務士として、障害年金の診断書の訂正依頼を数多く行っている経験から言えることです。「社会性」とは、金融機関や公共機関などでの必要な手続きが、一人でできるかどうかということです。 どの程度一人でできるかについて、4つの欄が設けられており、、医師が該当する欄にチェックを入れる形式となっています。この「社会性」の項目は、「適切な食事」、「通院と服薬」、「他人との意思の伝達」などの他の項目に比べて、医師がカルテに基づいて実際の状態を把握しにくいのではないかと思います。そのことが、医師が比較的訂正に応じてくれやすい理由なのではないかと考えています。もし、この項目(社会性)が、実際の状態よりも軽く書かれていたら、医師に訂正の依頼をしてみると良いと思います。この項目一つを訂正してくれるかどうかで、障害年金を受給できるかどうか、結果が変わってくることもあるからです。そして、障害年金の診断書の訂正依頼をする際には、社会生活に必要な手続きを含めて、家族等から受けているサポートの内容などを、医師によく説明し理解してもらうことが大切になります。 「障害年金総合相談センター」のホームページはこちらです。