私の宗派では
葬儀をする時は
仮の位牌
『白木の位牌』
でおこなう
黒い『本位牌』が
出来上がると
白木の位牌から
本位牌に
御霊をうつす
これを
『入仏』という
大体
あの世に旅立つ
49日までには
すます
たまに
入仏のとき
仏壇を整理したいと
古い位牌を持ってくる
檀家さんがいる
昔は
『本位牌』などなく
『木の位牌』のみ
だった
代々続く家には
木の位牌がたくさんある
それらをまとめて
『〇〇家』
一つの位牌にするか
1人一枚
木札にして
繰り出し位牌にまとめるか
施主が決める
今日来た
檀家さんは
先月
ご主人を亡くした
奥さんだった
ご主人の入仏の時
家にある
古い木の位牌
3つを
繰り出し位牌に
まとめたいと言った
見させてもらうと
一つは
5歳の男の子
もう一つは
6歳の女の子
最後の一つは
お産で亡くなった
26歳の女性だった
奥さんにとっては
義理の兄妹
子供達の位牌は
小さくできており
一目で子供とわかる
手に取った瞬間
胸に
熱いものがこみ上げてきた
私にも
4人の子がいる
………
可愛い盛りだったろうに
そして
26歳の若いお母さん
子供を遺していくなんて………
どんなにか
辛かったろう………
生きていれば
3人とも
私より
はるかに年上
昔は
今ほど医学が進んでになかった
………
今だったら
助かっていたに
違いない
………
手を合わせずには
いられなかった‥
26歳の女性が産んだ子は
2人の子の母親となり
幸せに暮らしているという
よかった………
ただ
何故か
位牌は
実家にある
事情があるのだろう…
この
檀家さんの家は
とても
にぎやかだ
子供達もそれぞれ家庭をもち
ひ孫が4人もいる
皆
元気
家族円満
こうして
いつまでも
位牌を守ってくれるから
御先祖様は
家を守ってくれるに違いない
大黒さんは
信じてる………
『仏を守る心』
その心が
家を守るのだと
その心が
家族を
未来永劫
明るい光へと
導くのだと