幸せに笑う君の前で

僕はそれ以上の笑みを返す

だから気付かない

誰も気付けない

僕の闇

愛する君を目の前に

日々膨れ上がる欲望

朱に染まった褥に

横たわるは君

白い白い肌には

体温なんてなくて

幸せな笑みも

もちろんないけれど

それでも今までに見た

どの表情よりも

美しく見えるだろう

血に濡れたこの手で

君に紅を指そう

『世界が滅び

あなた1人だけが生き残ったとしたら

あなたはどうしますか?』


よくある愚かな問い

人はそれぞれ答えを出す


私の答えは

『死』を望みます


1人残された『絶望』からでなく

1人残された『恨み』を抱き


神や仏がいるのなら

私の愛するモノ全てを奪い

私1人を残したその気紛れを恨みながら

死を迎えましょう


最後の命が消えるその時

一粒でも涙を流して見せることを夢見ながら

アナタに会えない数カ月
必要以上に連絡しなかったのは私

メールしたい
(でも返事がなかったら?)

電話したい
(でも繋がらなかったら?)

考えてることはそんなんじゃない

メールしても
電話しても

アナタに会えるわけじゃなく
私とアナタの離れた距離を感じさせるだけ
更に会いたくなるだけだと
わかっているから


しなかった


思いもよらないアナタからの電話
久々に聞く声はあの頃のまま

私の好きな声
優しい言葉

早くアナタに会いたい