ミニマリストの楽天ROOM


イベントバナー



【入院2日目/手術当日③】『〇〇さ〜ん手術終わりましたよ』
パーマン2号の声で目が覚めた。
 
私の意識はハッキリしているものの「ありがとうございま...」という声が出ない。

「声が出せないです」とガサガサの声で訴えると
『大丈夫ですよ、すぐに治りますから』
と言いながらパーマン2号
は何故か涙目だった私の目を拭ってくれた。

診察の時は頼りなかったのに、
ここはプロだなと。

『痛みないですか?』『吐き気はありませんか?』と聞かれ、
「今は全然ないです」と答えた。

ただ尿管とお腹の傷に違和感があるのは明確だった。

パーマン2号の姿が消えたかと思いきや、
入れ替わるかのように一反もめんが視界に現れ、
ベッドで運ばれながらすぐに取れたてホヤホヤの穿孔した虫垂を
『病理に出すから』と言って見せてくれた。
 
ピンクを更に薄くしたような可愛らしい物体だった。

偶然視界に入った時計を見ると【16:17】
『ホントに手術したんやなぁ』と実感が湧いてきた。

父ヒロシの姿が見えると一反もめんは
『お父さんですよ』と教えてくれて、
手を上げた私は父ヒロシとハイタッチを交わす。

エレベーターに乗り、
病室のベッド移動まで付き添ってくれた一反もめんに対して何故か安心感が芽生え、
そして何故か頼もしく見えてしまった。

何なんだ?この感情は?

後から父と妹が病室に顔を見せると一反もめんと一緒にすぐに病室を出た。

そして話しを終えた父と妹が入ってくると、
父は『先生が言うには週末の16日㈮か17日㈯には退院出来るって』と話してくれた。

それまでに身体の自由が効くのか不安の中、
この時になって麻酔の副作用が出てきた。

・乗り物酔い一歩手前の気持ち悪さ
・布団や毛布をたくさん掛けてあっても悪寒が増す
・痰が出そうで出ない

病室で妹が『何かあったらすぐに看護師さん呼びな』と言い、

父ヒロシは喋り足りないのか
それとも私の気持ちを落ち着かせようもしてくれたのか
まだ病室から離れようとせず
過去の手術秘話を話しているが
コッチは話しを聴く気力もなく
ますます気持ち悪さが増してきた。

そんなこんなで時間はあっという間に17時を過ぎ、
父ヒロシと妹は帰っていった。

小一時間ほど麻酔の副作用と格闘した後、
19時近くになりようやく落ち着き、
あの寒さや吐き気がいつの間にかなくなっていた。

ただ尿管の違和感と足の踵とベッドの接触が悪く、
踵が次第に痛くなってきたので仕方なくナースコールのボタンをポチッた。

メガネちゃんが来て無愛想に
『おしっこは自然と流れる仕組みなので尿意はないはずですが...』と尿管に溜まった尿を流し、
そして足元には枕、
更に痰をすぐに出せるように容器とペーパーを枕元に置いて去っていった。

19時頃になり別の看護師さんが来たので、
スマホと充電コードを引き出しから出してくれた。

これで時刻が分かるし暇つぶしにもなる。

後は傷の痛みにどれだけ耐えられるかだ。