前回のつづきです。

 

結局は、憶測も交じりますが、発症は本物の胃腸炎。ケトンも出てましたし。

ただ、嘔吐すれば、お父さんお母さんが自分のほうを向いて心配してくれる。ということにも気づいたため、それが長引く原因になっていたのではないでしょうか。

 

赤ちゃん返りの様式は十人十色だと思いますが、みんなに言えることは、

「誰もそうしたくてしているわけではない」

ことだと思います。

 

今回の子は、赤ちゃん返りというよりは、自分の存在が揺らいでいるような気持ちになり、それをうまく表現できなくて、たまたま嘔吐することで親の愛情を確認しようとして、SOSを発しました。

 

でも、暴れたり、赤ちゃんに悪戯したり、どうしようもないイヤイヤになったりする子も多いと思います。

誰もがお母さんを困らせたくて困らせているのではなくて。

お母さんお父さんが好きすぎて、きっと下の子のことも大好きなんだけど、それ以上に、未来への不安が強くて、そうなってしまうのだと思います。ぐすん

 

考えたら当たり前のことやけど、でも、そういうことをしてしまう、その行動の裏に隠れている気持ちを考えたら、もう切なくて申し訳なくて、怒る気持ちは完全にどこかに消えます。

 

あぁ。そういえば昨日長女をしょうもないことで怒ってしまったな。帰ってから抱きしめてあげようっと。

 

そんなことを考えさせてくれる症例でした。