2月に読んだ原書は4冊。
1冊目は
铁凝 《大浴女》

図書館で翻訳版をみつけ
きっと面白いのだろうと思って
アプリで購入しました。

↓ 訳は飯塚先生

日本語版の表紙から察するに
ちょっと色っぽい感じ?と予想。
で…まさにそんな風なのですが
安っぽい、軽い色っぽさではなくて
生い立ちや人生の根幹にあれこれあって
うまく生きられない刹那的になりがちな女性たちの物語でした。
大人っぽい小説です。


それから当当网で宣伝していた
《妖猫伝》
なんで派手に宣伝してるのかと思ったら
陳凱歌の映画の原作ではないですか!
ということでアプリで購入。

なんとなく1巻は日本語で読み
2巻から4巻までは中文で。





すべての封面が浮世絵風。何故?
時代が違う気がする~

会話文が主なので非常に読みやすく
また面白くて一気読みしてしまいました。
しかし自分に漢文の素養がないため
味わい尽くせなかったのが遺憾えーん笑い泣き



そして2月はNHKの100分de名著で
ユゴーの《ノートル=ダム・ド・パリ》
が取り上げられていたので読みたくなり
岩波文庫の上下巻を。
それからフランスの小説熱がにわかに
上昇し《赤と黒》も読みました。
時代的なものか文化的なものか分かりませんがフランスの小説って長くて凝った演劇を見ているようでとても面白いです。
最近になってやっと良さが分かってきたかも。

↑赤と黒はワイド版で。
 文字が大きくて読みやすいけど本が重いしょんぼり(ワガママ)


中国関係の本は

明治大学現代中国研究所
《文化大革命 造反有理の現代的地平》


閻連科《丁庄の夢》

谷川先生の訳、とても好き。

余華《中国では書けない中国の話》


ソランジュ・ブラン《北京1966》


などを読みました。
どれも新たな気付きがあり、
読んで良かったと思える本でしたが
やっぱり閻連科が一番インパクトがありました。フィクションだけどただのお話というわけではなく、驚きと感動がありました。ぜひ原文でも読みたい1冊です。

2月はなんだか濃かった1ヶ月で
他にも翻訳ものなどを読んだのでまた
別に書きます。
濃すぎて疲れて28日から1週間弱
ダウンしましたショボーンゲホゲホ
読んだ順に記録です。



阎连科 《年月日》

閻連科は《受活》に続いて2冊め
今回は短編集です。

Twitterに書いた《耙耧天歌》読後思わず唸ってしまうほど面白かったです。
読書会の時に思い出せなかった
《狂人日記》のあの話、これでした。そしてもっと過激…びっくり




続いて
严歌苓 《芳华》

バレエやミュージカルなどの舞台が好きなので本当に楽しみに読みましたが
結構重たい青春ものでした。
弾ける若さ!みたいな感じではなかったびっくり

映画ではどのシーンが
出てくるのか楽しみです、そして黄轩が演じる男性主人公はかなり難しい役柄なのではと思いました。




同じ作家が続きます
严歌苓 《金陵十三钗》

映画を見たことがありましたが
細部は忘れていたので面白く夢中で
読みました。
この作家さんは女性を描くのが本当に
上手だと思います。
魅力的な女性、強い女性、意地悪な女性
女性にしか見えない良いところ、悪いところ…
色々な人物に出会える小説の面白さを
改めて感じました。



杨绛 《洗澡》


文章は平易でしたが味わうのは難しかった作品です。続編は電子書籍になったら読もうかな。



そして読書会の
鲁迅 《呐喊》

全作品を原文で読みました。
満足!
またの機会に書くかもしれませんが
併せて日本語書籍も何冊か読んで
じっくり取り組んだ一冊となりました。


本日は「魯迅について熱く語り合おう会」
でした。
参加された方、お一人、お一人に深く感謝申し上げます照れ


個性豊かな皆さんが
(予想していた通りに)大いに盛り上げてくださってとても充実した会になりました!



私の当初の目標は「敷居の高くない、楽しめる会」でした。
魯迅の短編を原文、日本語どちらでも…ということで難しくはないかなと考えていたものの
読むにつれて、分からなかったり
もやもやしたり。


ですが、皆さんからもそうした疑問、
感想、意見などが
楽しく率直なトーンで出てきて
本当に盛り上がりました。


詳しくなくても
立派なことが言えなくても
全然気にならない
女子会のようなトークでした!
(黒一点のチュー太郎さんごめんなさい汗)


それに普段、文学をはじめとした中国ネタで気軽に話しが出来る機会もなかなかないので貴重な時間となりました。



またこうした会をやりたいですね。
遅子健を読まれている方が多かったので
そのあたり、どうでしょう。
私は日本語で読んだ作品をご紹介
したいです。