本を読むのが好きだけど
昔はいったいどうやって読んでいたのか思い出せないぐらいに本を読むと肩が凝る
そういえば和室の自室にベッドを置いていたときは
畳に直座りをしてベッドにもたれるようにして本を読んでいた
膝の上にねこが無理やりに乗ってきて
本と私の間に割り込んでこようが それが日常だったからねこ越しの本を読み耽っていた
ねこあんかがこの世を去り虹の橋のたもとでいつものように機嫌の悪そうな顔で待つようになり
私は引っ越しをし 和室の部屋にはなにひとつ置かれなくなった
おしゃれといえば聞こえがいいが 間接照明の部屋は暗く
老眼が進んできたと思われる眼は暗さと反比例して見ずらさを増す
物を置くのが嫌いなのでソファーのないリビングはクッションがふたつにテーブルがひとつ
小さいダイニングのセットは椅子をお気に入りのもの一脚だけ
ダイニングの椅子で本を と思ったけど足元が寒くて嫌い
窓に近いそこはしんしんと冷えて 冷たい足をこすり合わせることに気をとられる
本を
気づいたら日が暮れていたというほどに埋没して読みたい
それが叶うような場所が欲しい
ベッドの上で読むもいいけど 寝室は寝るだけの部屋にしておきたい
ほかのことをすると眠りがうんと浅くなる気がするから
ニーチェア 買おうかなあ
いいよね 買っても
買っちゃったんだけどね