『雑種犬』
昔、近くにいた犬は、みんな雑種犬でした。
純血種がいたら話題になるくらい珍しかった。
最近はあまり見なくなりました。譲渡会場に来た方も「犬種は?」と訊いてくるくらい、純血種が当たり前の世の中になりました。
ただ、茨城県の野山にはたくさんいるのです。
センターにもたくさんいるのです。
雑種犬を滅ぼしたいわけではありません。
こんなカワイイ子らを減らしたいのは、とても苦しんで生きているから。
残念ながら今の日本は犬達が自由気ままに生活できる環境ではありません。
インドでは何千万もの野良犬が自由気ままに生きていたそうです。最近、狂犬病の恐ろしさに気づき収容するよう命令が出たようですが、多すぎて無理なため、ワクチン接種・不妊手術後に解放する、という方針になったらしいです。
そういう共生の仕方が良いのかは分かりません。インドにも車は走っているでしょうし。ワクチンの有効期限が過ぎたらまた捕獲しなおして、というのが可能なのかも分かりません。
でも、日本でも同じことができたら、今、増え続けている野犬を捕獲する際に、預かり先を考えずに、まずは捕獲して不妊手術をしてしまえるのに、と思ってしまう時は有ります。
ただ、日本の野犬とインドの野良犬では、人との関わり方が違うので、一度捕獲された野犬は警戒心がとても強くなり、二度と捕まらなくなる気もします。そうすると、ワクチンの再接種も難しい。やはり日本では無理な手なのかもしれません。
大変な思いをしている、たくさんの雑種犬の事を、少しでも知ってもらいたい。
『雑会』はそんなイベントです。
大変な思いをしているのは雑種犬だけではない、という事は頭では分かっているのですが、まずは強く実感しているところが変わってくれることを願っています。
幸せな雑種犬がいっぱいいる世の中。素敵だと思います。
