皆さんこんにちは。孤独ソロキャンパーです。
 
今回訪問したのは、群馬県嬬恋村にある「百年小屋キャンプ場」。訪れたことは無いキャンプ場であるが、地図を眺めていると「このキャンプ場、電車で行けるのでは?」と思い、訪問する事としたのであった。
 
ざっと電車でのスケジュールは以下の通り。
 
■7/13(土)
・JR大宮駅 7:07発 高崎線~
・JR高崎駅 8:53発 吾妻線直通~
・JR万座・鹿沢口駅 10:40着
・徒歩で近くのスーパー「やなぎやつまごいマート店」 10:50着
・徒歩で精肉店「浅間ミート」 11:40着
・徒歩で百年小屋キャンプ場管理棟であるワイン店「72season's」でチェックイン 12:30着
・徒歩で百年小屋キャンプ場へ 13:00着~キャンプ場で過ごす
 
■7/14(日)
・9:30頃 徒歩で百年小屋キャンプ場出発~JR万座・鹿沢口駅10:30到着
・JR万座・鹿沢口駅 10:53発 吾妻線~
・JR新前橋駅 12:41発 両毛線~
・JR高崎駅 13:14発 高崎線~
・JR大宮駅 14:50着
 
 
というようなスケジュール。高原といえども7月中旬で梅雨が明けていれば、30度以上の暑さの中駅からキャンプ場まで1時間は歩かなければならない。しかも、吾妻線は極端に本数が少ないので、万が一乗り遅れたら1時間以上待つ可能性も(汗)。できるだけ荷物を減らし現地で食べ物を調達する方向でキャンプまでの時間準備を行った・・・のであったのだが!
 
 
 
 
 
 
キャンプ2日前。関東はまだ梅雨明けせず・・・しかも、天気予報はイマイチ、特に14日は朝からかなりの雨予報(汗)。これでは、さすがに徒歩では厳しいかな・・・特に乾燥撤収できず雨に濡れた重い装備を持っての徒歩移動&びちゃびちゃで電車の乗るのは・・・と弱気になり、急遽クルマで訪問することとなったのであった!残念!電車で行きたかった!!!
 
と、キャンプ当日を迎える。天気予報通り前日は好天であった。今回は全て普通電車での行程を組んでいたので、クルマでの移動にも高速を使わず一般道のみで向かう事とした。しかしこれは正解であったかもしれない。3連休初日で高速は大渋滞。しかも嬬恋方面は高速でも途中までしか行けず、一般道の道のりが長い。
 
7時半頃我が家を出発し、国道17号線で北上し群馬県へ。そこから渋川を経由して草津方面に向かうルートを取り嬬恋へ。11時半頃には嬬恋へ到着する事ができたのであった。4時間、意外と早いではないか!クルマでの訪問となり、キャンプ場で3,000円の駐車料金を払う必要が出たため、食料は極力家から持参しプラスマイナスゼロとなるように調整したので、買い物はそこそこに。となると、早く着きすぎてしまった(汗)。
 
そこで、今まで興味がありながらも立ち寄ることがなかった「嬬恋郷土資料館」へ立ち寄ってみることに。ここは天明3年の浅間山大噴火の資料が展示されている。火山好きの私にはぜひとも行きたい場所であった。毎年夏に嬬恋でキャンプしていて気になるものの、時間がなく寄れなかったのだ。
 

まずは鎌原観音堂によることに。駐車場から鎌原の集落方面へと下っていく。
 

そして見えてきたのがこの鎌原観音堂。ここが天明3年の浅間山大噴火の2日後発生した泥流の被害を今に伝える場所である。大噴火の後、浅間山周辺に溜まった噴石やそれに押し出されて滞留していた土砂などが、一気に流れ出し鎌原地区へ押し寄せたのであった。当時村では大噴火での被害も少なく村人は安堵していたのであったが、浅間山からの下流にあたる川沿いに作られたこの村に先の土砂が一気に流れ込み村を飲み込んでしまったのだ。
 
その際に600人程度の村人のうち、高台にあったこの鎌原観音堂に避難できたのは100人弱。それ以外の人は土砂に飲み込まれてしまったのであった。この鎌原観音堂の手前にある赤い橋、実はこの下に階段がある。この階段はまだ土砂の下に続いていたのだが埋まってしまったのだ。
 

つまり、今私が立っている地面はその土砂で埋め尽くされた場所の上なのだ。昭和57年の調査でこの下へ続く階段が発見され、その階段の途中に若い女性が年配の女性を背負った状態の骨が発見された。あと一歩、というところで土砂に巻き込まれてしまった二人の関係性はわかっていないそうであるが、おそらく若い女性が年配の女性を助けるために見捨てることなく一緒に階段を登っていたのであろう。
 

その石段の一部が今も掘り出された状態で保存されている。似たようなものとして有名なのは、イタリアのポンペイ遺跡である。時代はだいぶ違うが、火山の大噴火で主人とその主人を守るかのようになくなっていた使用人の二人の遺体。この関係性で現在嬬恋村とポンペイは姉妹都市となっているようだ。
 

この土砂の被害は鎌原だけではなく下流の吾妻川、利根川と繋がっており、下流の村落でもひがいがでたようだ。なんと河口の銚子にさえ遺体が流れ着いたという。そんな鎌原では村の再建のため、残った人たちで新たな家族を作った。普通の結婚というわけではない。みんな家族を失い、子どもを亡くした男女や親をなくした子どもなどで、新たな家族を作ったという。そのような歴史が上の資料館に展示されていた。入館料200円・・・こんな素晴らしい展示がこんな金額で観ることができる。ちなみに私が訪問した1時間弱、私以外誰もいなかった。

そんな資料館をあとにし百年小屋キャンプ場へ・・・といってもすぐそばなのだけど。資料館の近くにあるワインショップでチェックインし、たどり着いた場所がコチラの森の区画、浅間山の裾野に広がる森のサイトだ。この森の区画はフリーサイトであるものの全て区画が作られているので、早い者勝ちでどの区画にするか選ぶようなスタイルである。
 
私は一番乗りであったので2周くらいぐるぐる回って吟味の上、森が深くかつ高台で人の視線を感じにくく、プライベート感の高い場所を選んだ。この102というサインのある場所なのだが、ここだけでも3つ区画があるような場所で広い!しかし今日は予約が少ないとのことなので、贅沢にここを使わせてもらうことに!
 
 

 
 
 

メインとして陣取るのは高台になっているこのような場所である。手前側にクルマを置くとほとんど一人の世界に入り込めそうだ。画像奥の方にはキャンプ場手前にあった電源区画がありファミリー等で全て埋まっていたのだが、あまり気にならない場所であった。ちなみに本日は電源区画は全て埋まっていたのだが、奥の星空区画とこの森の区画は空きがある。全体の半分以上を占める広い森の区画に至っては最終的には5~6組しかおらず、かなり距離をとって静かに過ごす事ができた。
 
 

コチラは外から見た私のサイト。クルマで奥があまり見えないけど(汗)。左の区画とクルマの奥は明らかに高低差がわかるように、一段高い場所にある。このキャンプ場はあまり高低差がなかったので、数少ない高台の区画と言えるだろう!
 

さて、ここで新しいギアのご紹介を!コチラは「おにやんま君」。おもちゃではない!これは虫よけなのだ。前回登った榛名山でアブに悩まされたので、ツレが対策を探して見つけたものを私にくれた!殺虫剤を使わずに虫除けができるものとのこと。実はこの日、サイトにクルマを停めてドアを開けた瞬間アブだらけであった(汗)。サイトを物色している際にも、2度もドアを開けた瞬間にアブが車内に入ってしまった。今回も悩まされることになるのか・・・!
 

コチラの特徴としては、殺虫剤を使うのではなく、オニヤンマの姿を見せることで虫を寄せ付けないというもの。蚊、ハエ、ハチ、アブなどはオニヤンマの主食、天敵とのこと。この姿を見せるだけで虫が逃げていくという画期的なものなのだが・・・こんなハリボテで効果があるのだろうか???
 

視覚的に虫除けをするものなので、目立つところにと、キャップに取り付けて見ることに。その効果の程は・・・驚くほど効果があった(笑)!これはすごい!あれだけアブがいたのに、これをつけた途端にアブの気配を感じなくなったのだ。こんなに効果があり、半永久的に使えるとはすごいな!虫除けスプレーよりもアブに関しては効果を感じることができた。ありがとうおにやんま君!
 
 

さて、今回使うテントは、前回土砂降りという悲惨なデビューだったコチラのDDハンモックのAフレームテント。隣のグラウンドシートは、このサイズ感にピッタリ合うように私がカットして縫い直した物。プロモンテVB200用に作ったものだが、ノースフェイスのエバカーゴ2にも、このテントにもぴったりサイズである。
 

コチラがメッシュテントを張ったところ。標高1,100mの高原といえども今日の気温は30度はあるので、これだけでもいいかな?と思ったけれども明日の朝雨予報があるので、念の為フライシートもかけておくことに。しかしこれは正解であった。
 

コチラがフライシートをかけたところ。このテントはカッコいいのであるが、キャノピー部分を持ち上げると、テント全体がその方向に引っ張られてしまう。そのくせ横などはたるみが出てしまう(汗)。上手くピンと張りたいのに!色々調整したのだがうまく解決しなかった。
 

横から見るとこんな感じ。テント全体が右側に引っ張られてしまっている印象。サイドのたるみは風対策のロープを張ればピンとするのかもしれない。サイドにいくつかロープを取り付ける輪っかがついていた。メーカーHPなどではピンと張られているので、調べて次回はピンと張りたい。
 
 

さてさて、それではランチの準備を。チェックインが13時だったので14時過ぎになってしまった。ランチが遅いと夕食を食べるタイミングも難しくなってしまうので、早く食べなければ!とササッとファイヤースターターで火を起こす。
 

今回初登場のギアがコチラ。南部鉄器、OIGENのホットサンドクッカーである。コチラはもともと家で使っていたものなので新規投入のギアでは無いのだが、キャンプ場で使うのは今回が初めて。重いのでなかなか使うチャンスが無かったのだが、今回クルマで来ることにした時点でこれを荷物に加えたのだ。
 

このホットサンドクッカーは上下分離することができる構造となっている。なので独立してフライパンとしても使うことができる。また間に仕切りが無いので、ホットサンド以外にも色々と調理することが可能だ。
 

と、早速調理したのは最近良くキャンプ場で食べる餃子!この餃子は私とツレの手作り。ヘルシーに鶏肉をメインとした餃子だ。プリッとして独特の美味しさがある。こいつを挟んでまずはお湯を入れて加熱して中まで火を通す。その後水を抜いて表面をパリッと焼き上げるのだ。
 

コチラが焼き上がりの図。パリッと仕上がりました!カリカリプリプリ、そしてベランダで育てたニラがしっかりと香る餃子に仕上がった。
 
そしてコチラはトースト・・・ではなくはんぺん。先程のホットサンドクッカーに挟んで焼いただけ。中になにかを挟んで焼いても美味しいのだが(それこそビジュアルはホットサンド!)、餃子でそれなりにお腹が膨れたのでプレーンで食べる。ただ焼いただけであるが、香ばしさとカリッと感がありつつも中ははんぺんらしいふっくら感がありコチラも美味しかった。
 
最後に肉まん。コチラもホットサンドクッカーで調理したもの。ただの紀文の肉まんであるが、これをホットサンドクッカーに挟んで少し水を加え蒸し焼きにしたもの。水を加えることで肉まんらしい柔らかさが生まれつつも、ホットサンドクッカーで表面はカリッと仕上がり、コチラもまたカリフワのうまさに仕上がった。今回ホットサンドクッカーで調理した3種は、皆「カリフワ」のうまさが際立った。カリフワを求めるあなた、ホットサンドクッカーで調理してみて!ちなみにこのホットサンドクッカー、知らぬ間にかなり値上げしていた。私が購入したときは8,800円だったような気がする。物価高騰、特に鉄物の高騰は激しい!
 
 
食後は周辺を散歩してみることに。キャンプ場内は先程クルマで2周もグルグルしたので、キャンプ場の外を散策。すぐ近くには
鬼押ハイウェー(浅間・白根山火山ルート)の料金所跡が。これを目印にするとキャンプ場の場所がわかりやすい。この道は有料道路なのだがこの鎌原料金所は廃止されたようで、ここでは料金徴収はされない(もっと鬼押出しよりの料金所で徴収)。
ちなみにこの道路は歩行者通行禁止である!このそばに自販機があり、その自販機にはここを通らざるをえず歩いてしまったが。
 
この料金所のすぐ先を右折するとキャンプ場の入口がある。
 
キャンプ場目の前には野菜の直売所が。実はとうもろこし好きの私、今回のキャンプのお楽しみの一つがとうもろこしであった。キャンプ場手前にもいくつか直売所があったのだが、どこにもとうもろこしはなかった。しかしこの直売所ではそのとうもろこしが売っていた!しかしよく見ると、細くて今朝採ったようにも見えなかったので購入はスルーした。キャンプ場の方に聞いてみたところ、7月中旬ではまだ早いとのこと。近所の農家の方々は来週か再来週くらいから刈り取るつもりらしいとのことだったので、やはり買わないで良かった!
 
 
キャンプ場に戻り夜の仕度を開始。コチラは今晩の明かりとするコールマンのノーススター2500。ガスランタンはほとんど使っていなかったのだが、グルキャンなど広範囲を照らしつつ、かつ手間がかからないものとして再び使おうかと引っ張り出してきたもの。しかしグローブガードが銀色なのが気に入らず、自分で耐熱スプレーを塗布してカラーチェンジをした。決してキレイに塗れなかったが、ゴツゴツとした感じが無骨な感じになってまあありかな?という感じになった!
 
ちなみにこのノーススターは現行品ではなく、グローブがドイツ製のもの(それにこだわり購入したもの)。
さて、夕食のメインはコチラ。これは嬬恋のAコープで購入したもの。このステーキが740円て安くない???と購入したもの。今日の一点豪華グルメだ。ほぼこれしか今日は購入していないので、期待値は高い(他は殆ど自宅から持参)。
 
 
こいつを熾火状態でじっくりと焼いていく。焦らず、しかし焼きすぎずを狙う。
 
焼き上がりは上々!程よく火が通り、しかしレア感も残るミディアム状態!シンプルに塩で食べる。740円ではファミレスでもハンバーグが食べられるかどうか、しかも熾火で焼き上げるという贅沢さ!これはキャンプ場でしか楽しめない贅沢である!最高級の740円の肉に変貌するのだ!!!
 
ちなみにノーススター2500は、ソロキャンプには明るすぎるな(汗)。ものすごいパワーで照らしてくれているのはありがたいが、ソロキャンプの雰囲気というものもある。それ以上の明るさになってしまうのもイマイチな結果を生むということがわかった。
 
私の個人的なスペースの外を照らしまくる明るさ!明るすぎて、このキャンプ場の蛾たちを全て集めてしまっているというレベルで蛾が集まってしまった(汗)。きっと周りの人は虫が少ない夜を過ごせていることであろう。しかしトイレに行くときに見かけたけど、森の区画のソロキャンパーがペトロマックスHK500を使っていたのを見た。このランタンはおそらく一番明るいはず・・・彼もきっと蛾の集会の主催者なのであろう(汗)。
 
ちなみにおにやんま君は、夜間は暗くてあまり見えず効果は薄いとのこと。でもこのランタンのもとでは効果があったのか、蚊などはよってこなかった(森林香の効果かもしれないけど)。

 

 

そんな虫の集会に飽きてランタンの火を消して、小さなLEDランタンのみにする。するとちょうどよい森の中の一人の空間という雰囲気となった。周囲に人はいるものの自分の世界。そんな夜を過ごし、10時過ぎにテントに入り就寝準備をはじめた。

 

(後半へ続く)