外注さんからの請求書を見ながら、

副支配人が部長に言いました。


「随分請求額が大きいね」


「なんでこんなに、

請求されているの?」


納得行かない感じで

説明を求めておりました。


「そりゃ、草刈り作業が入ってるし、

処分費もあるから、高くなるでしょ」


「ふーん、こんなにするんだ」



副支配人が聞いている請求内容って、

もう6年間

請けている現場です。


毎年、同じような内容で、

草がたくさん生える時期

7~10月は、

通常時より、請求される額が多くなり、

それも計算の上で、

S社は仕事を請けております。


先月も、先々月も同額の請求、

来ておりましたが、

なんで今月になっていきなり???


と私は思っておりました。


部長と話しが終わった後、

トイレに入る副支配人。


席を立ち、


「全く、何を今更言ってるんだよ」


「どうして把握していないかな・・・」


と言いながら、

年間作業予定表を探し、

トイレから出てきた副支配人に見せ、

詳細を再度説明していた。



例え、請求額が増えていても、

この現場は、

大黒字の現場で、

赤字になることは絶対にありません。


年間での利益だって、

S社の請け負っている業務で、

トップの現場です。



とりあえず、気になったら口にする。


どうしてなのか、

自分で調べてみるなんてことはしない。


自分の質問内容が、

相手に呆れられる内容だということは、

自分が納得した後も理解していない。




きつい口調で質問される側は、

たまったもんじゃありません。


どれだけ己がまじめに仕事をせず、

会社の事を把握していないのか、

自爆しているのに、

それも分かっていない。


ある意味、幸せな人だけど、

これだから、

S社がこんな風になってしまったと、

納得できる出来事でもあります。