私が受けた検査の中で、もっともつらかったのは胃カメラでした。
問診票には眠くなる薬を希望するかどうかという質問があり、“希望する”に○をつけていたのですが、「そんなもの使う人ほとんどいませんよ。薬なしでいきましょう!」と外科医から言われました。
これまで胃カメラを受けたことがなかったので、「ほんとかなあ?」と思いながらも同意してしまいましたが、これが大きな間違いでした。(ノ_・。)
看護師さんに呼ばれて検査室に行くと、しばらくして女の先生がやってきました。
「今から検査で使うものを見せますね。もっと太いものもあるけど今日は細いものを使いますね」と言って管を見せられたのですが、
「え、細い?どこが?」
と目を疑いました。
直径1cmはゆうにありそうな管を見せられたのです。
こんなのを口から入れられたらたまったものではないと思いました。
「一本うどんを飲み込む要領で飲み込んでもらったら大丈夫ですから」と言われましたが、こんなに太いうどん、見たこともなければ飲み込んだこともありません。
不安と緊張が高ぶってきました。
麻酔薬を口に入れられて、5分間飲み込まないで、のどに留めておくように言われたのですが、この段階で気分が悪くなってしまい、思わず飲み込んでしましました。
すると、「あら、飲み込んでしまったの?はい、もう一度口を開けて」と、同じものを口に入れられてしまいました。
何とか5分間耐えると、先ほどの太い管を口から入れられました。
ある程度管が入り、何とも言えない感触がしたときに、「ネコマタさん、そこでゴックンしてください!」と言われました。
無理やりにゴックンしたところ、「お上手ですね。とても初めてとは思えません」と褒められましたが、痛いのと苦しいのとで涙が数滴こぼれました。
その後も痛いのと苦しいのとで耐えられませんでした。
「ここ気になりますから切りますね」などと言われ、胃や食道の組織を採取しているようでしたが、
そのとき私に異変が訪れました。
急に腹が下って、便意を催してきたのです。
麻酔薬を2度も飲まされたせいに違いないと思いました。
だんだんと便意が激しくなり、このままでは漏らしてしまうかもしれないと心配になり、気が緩んだら絶対漏らしてしまうに違いないと確信に変わってきました。
太い管を入られたことよりもこっちの方が重症だと感じてきました。
ここで漏らしたら人生最大の屈辱になる!
何が何でも出してはならぬ!
耐えてやる!
と必死に踏ん張りました。
検査が終わり、太い管を抜かれると、涙が大量にあふれてきました。
大人になってから人前で涙を見せたのはこれが初めてです。
「ネコマタさん、とっても上手でしたよ。4~5回やった人でもこんなに上手にはできません。これからもお薬なしで大丈夫ですね」と言われましたが、
「こんな検査二度と受けるか!」
と心の中で叫んで、トイレに駆け込みました。゚゚・(≧д≦)・゚゚・。