猫木めの勝手な書き散らかしサイトな我が家の4周年記念に、皆さまご存知!まじーんさまの罠へお邪魔な第3弾☆

 

【リク罠115】「ヤンマガ兄妹のテレビ出演(仮)」

 

にドボンと。

(*ΦωΦ)

 

 

決して嫌いな訳ではなく、むしろ好きなのに……猫木のところでは何故かあんまりいないあの兄妹さんたちのお話。

さて、どうなることやら?←毎度ののーぷらん☆

 長らく放置してしまってごめんなさいでした!

待っていてくださる方がいるのやら?謎な続きでまりまする。

 

 

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目の前に広がるは、まさにスクリーンの中かのようは一触即発のシーン。
黒衣のカイン・ヒールと対する村雨。『トラジックマーカー  』の再演とばかりにのそれは、残虐非道の殺人鬼の手から逃げ延びた涙に濡れたか弱き乙女を守らんと立ち向かうヒーローの図、そのものだろう。
ヒーローが背中に庇うヒロインの黒づくめで露出度の高いファッションがどちらかといえば悪役よりな所にさえ眼を瞑れば、ポップコーンを食べる手も止まるかのようなクライマックス前の1番の盛り上がりをみせるラストバトルの幕開けといったところ。
張り詰めた空気を感じながらも、どこか自分だけは安全圏にいるとばかりの他人事な目でそんな村雨とカインを見守っていた観衆。
けれど、緊迫したそんな事態は観衆の予想を裏切るように予想外の方向へと転がり出すのだった。
 
 
 
 
「っ……離して!」
 
 
 
 
ヒーローの背中で守られている筈な少女はそう言うと、自分の前にいる男の膝裏に蹴りを叩き込んだ。
女の力、それも手加減されてはいてもだ。鍛えようの無い関節への後ろ側からな衝撃に、村雨はぬわっ!と間の抜けた声をあげカクリと膝を折る。
あの凶悪なカイン・ヒールを恐れる事なく自分を庇い守ろうとしてくれていた筈な青年に、蹴りを入れた挙句に邪魔だとばかりにバランスを崩した村雨の手を振り払ってみせるセツカ。
そして、そのままクルリと踵を返して逃げるように走り出す。
そして、村雨の手がセツカから離れたその瞬間にはもう村雨の存在などなかったかのように意識の外へと追いやってセツカだけを追って動き出す男。
しなやかなヒョウのようなその俊敏な動きと伸ばされた長い腕が、セツカの細い肩を掴み手繰り寄せる。
ぎゅぅっと、腕の中にセツカを抱き締めているカインと……かくりと中途半端に膝を折ったまんまの姿で蚊帳の外に置かれている村雨。
えっと…………これは、一体?
ヒーローVS悪な親玉の構図どころか、痴話喧嘩とあっさり撃退それも庇った筈な女の子になお邪魔虫かのような、そんな状況。
「ーーーーぃいいかげんにしくさらんかい!この変態兄貴がっ!!」
抱き締めている腕の中から抜け出そうともがくセツカと病んで禍々しい兄と妹というにもどうかなまでのバカっぷるじみた熱い抱擁をしていたカインへ、ドバリャー!と割って入ったは凄まじい表情をした村雨で。
「ここどこだと思ってんだ!?シスコン変態極めんのもたいがいにしろ!泣いてんじゃねぇか、いいかげんに妹離れしやがれっ!!」
ここは何処かと言われれば、まぁテレビ局のロビーなわけで。
それで、元族上がりなんてヤンチャな経歴の持ち主であるがだけに何処か一本筋が通ったみたいな俳優は、涙していたセツカを思いやってそんな至極真っ当な事をカインへ叩きつけるかのように叫ぶのだ。
だが、当のカインはといえば、腕の中の少女を離すつもりはないというかのように更にぎゅぅと抱き締めると村雨へと瞳を向けて告げたのだった。
「……妹なんかじゃない。」
ロビーに響いた低い声。
だが、あの無機質なまでに冷たいカインの声と違った、どこかで聞いたような甘く低い声が日本語で。
そして、村雨が今さらに目の前のこの男は誰なんだ?と疑ってしまうみたいな、いつものカインの鋭く眇められた凶悪な目付きではない、どこまでも真剣な瞳をして男は続けるのだった。
「この娘は俺の恋人だ。」
宣告するかのような蓮の言葉。
向けられたのは誰へであろうか?降って湧いた馬の骨な村雨へだったろうか?それとも、このシーンを吹聴して回るだろう第三者な観衆へだろうか?それとも……蓮の腕の中で身を固くしている愛しい娘へだったろうか?
言うだけ言ったその男は、とうとうシスコン極めた変態が公然と認めやがったって愕然としている村雨も騒つく周囲へも目もくれず、茫然とした表情を浮かべているキョーコの手を掴んで歩き出す。
楽屋に兄思いの妹が買ったミネラルウォーターのペットボトルも荷物さえも置き去りのまんま、テレビ局のロビーを抜け、止まっていたタクシーへと一直線に止まる事なく。
たじろぐように立ち止まろうとするキョーコ。だが、男はその耳もとへ
「大人しくついて来てくれないと、俺が敦賀蓮だって叫ぶけど?」
なんて潜めた声で脅すみたいに囁いて詰め込んで。
乗り込んで来たカタギ離れした黒衣の大男と涙の跡のある女の子。なんて犯罪チックなその組み合わせに頬を引きつらせている運転手へ、にっこりとそぐわない柔らかな微笑みで笑ってみせた男が口にした目的地は……




都内のとある高級マンションだった。
 
 
 
 
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カインくんな化けの皮を被るのやめちゃった感のある男。愛しいあの娘が逃げ出さないように脅すの内容がよりにもよってそれってのがまた悪どい。

ァ,、'`( ꒪Д꒪),、'`'`,、




真っ当な言い分なだけに、居合わせちゃった村雨くんが可哀想みたいな……

この先、カイン=敦賀蓮だって知った時の村雨くんの感情が凄まじいことになってしまいそう。

(>人<;)

 

 

 

次回、お家に連れ込んだ曲解乙女との話し合いだ☆……に、なるといいなぁ〜

 

 

 

↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 


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