好きだと、そう言われた。


信じられなかった。
だって、私がデビューする前の前からの先輩の彼は優しくて助けてくれて、私なんかを気にかけてくれる彼はこの世界の売れっ子で、とても魅力溢れる人………地味で色気もない私なんかを選ぶ理由などない。
でも、そう言うと彼は困ったみたいに笑って言った。
私の事を、かわいいと。
その優しい眼差しに胸が、どきりと鳴る。
ぽわんと胸な火が灯るみたいなあたたかさがあった。私は、嬉しかったんだと思うの。
なんにでも一生懸命で、次に何が出てくるかわからないビックリ箱みたいで、ぐるぐるとひとりで抱え込んで考え込んじゃうのも、笑顔がかわいいのもずっと見てたよ?
もっと、そばに一緒にいれたら嬉しいとそう思うようになるのに時間はかからなかったけど、なかなか勇気が持てなくて告白出来なかったと、そう言ってくれる彼に嘘やからかいの気配は微塵もなかった。
ずっとずっと見てきたけど、この頃ふとなんだか辛そうな切なそうな顔をしてる私に気が付いて、頼りないかもしれないけど支えになってあげられないかと、そばに寄り添ってあげたいと思ったから気持ちを告げたと、そう言われた。


切なそうな顔………心当たりは、あった。
密かに抱いた秘密の恋。
地獄まで持って行くと決めたそれ。
閉じ込めたはずのその恋心が育って、抱えているのがしんどいと思うようになってしまっていた。


だから………いつもならすっぱりとお断りの言葉を告げる告白に
「少し、考えさせてください。」
と、そう答えてしまった。
優しい優しい優しい彼に縋ってしまえば楽になれるのかもと……



彼が次の仕事へと向かって行っても、ひとりそこに残りぼやっと考え込んでしまっていた。





だから、気が付けなかった。
ずっとずっと最初から敦賀さんに見られていたなんて



「ねぇ、最上さん。俺の告白には冗談はやめてくださいで、彼の告白には考えさせてくださいなの?………それが、君の答え?」
低い低い硬い声とカツカツと近づいてくる靴音。
「そんなこと許せないよ?」




見上げたそこにいた人は、仄暗く笑っていて、その黒い瞳に吸い込まれるかと思うような、私のまるで知らない人みたいな敦賀さんだった。





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思わせぶりを目指してみたりして、失敗した感じが満載です。
(´Д` )

続きものっぽく終わったけど続いたりするのかしら?



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

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