昔々あるところに、アラジン………ではなく久遠という若者がおった。
ある日、久遠はとある洞窟で古ぼけた何故か目に痛いピンク色のランプを見つけた。
久遠がなにげなくそのランプをこすると、そのピンクのランプからぼわっと飛び出てきたのは、小柄な可愛らしい女の子だった。
「はーい!お呼びに召しまして!ランプの魔人、キョーコでーす!!ランプの魔人はすっごいのよ!なーーーんだって叶えてあげられるんだから!金貨の雨も降らせるし、ネズミを白馬に変えてカボチャだって馬車にするわ!あなたを王子様にだってしてあげる!!ただし、命令は3つまでよ?」
ランプの魔人を名乗るその女の子はくるくると空中を滑るように踊り飛び回りながらそう言った。
そして、久遠の顔の前に指を3本立ててそれを、ずびしっと突き立てた。
「うわぁ!あなた、妖精の王子様?」
久遠の顔を見て、にっこりと笑ってそう言ったキョーコ。
「きれーなキラキラの髪!太陽の光みたいね!触ってもいい?………うわぁ、さらさらでかわいい~」
呆然とする久遠の返事も聞かずに髪を撫で回すその女の子のほにょりとした笑顔を見て、久遠はなぜかほほが熱くなるのを感じるのでした。
「さぁ、ご主人様。ご命令は?」
「………その、ご主人様ってのやめない?なんか距離を感じてさみしいよ。」
と、久遠が提案すると
「だって………私、ランプの魔人なんだもん。ランプの魔人は、なんでも出来るけど叶える命令は3つだけ………そして、命令を叶え終わったらまたひとりランプの中で次のご主人様を待たなくちゃいけないの。………名前を呼んで、仲良くなったら別れてひとりになった時に辛いの。」
眉をきゅっと下げて寂しそうな表情を浮かべるキョーコ。
その顔を見て、久遠は決心を決めました。
「ランプの魔人はなんでも出来るんだよね?………じゃ、命令だよ。ランプの魔人キョーコを自由に!!」
キョーコの大きな目がさらに大きく見開かれる。
「え?!………って、きゃあ!!」
ぽわんとピンク色の煙がキョーコを取り囲んだと思った次の瞬間、魔人でなくなったキョーコは宙に浮いていられずに落下するのでした。
衝撃を覚悟してぎゅって目をつぶったキョーコはふわりとあたたかい腕に受け止められていた。
「大丈夫?」
「はい。………でも、良かったの?せっかくの命令をこんなことに使って……」
「うん。………きみに頼みたいことがあるんだけど、それは命令じゃダメなんだ………」
「頼み?なんですか?」
腕の中のキョーコににっこりと笑いかける。
「キョーコちゃん、俺とずっと一緒にいて?お嫁さんになってね。」
「ふぇ??」
「うん。とりあえず、うちにおいで?君のうちにはもう入れないでしょ?」
まだ、状況が飲み込めてないキョーコを抱き抱えたままピンクのランプを指差す。
「へ?え??えーーーー?!」
そのまますたすたと歩き出した久遠に抱えられたキョーコが零す疑問の悲鳴とご機嫌な様子の久遠の笑い声は、古ぼけたピンクのランプを置き去りに遠ざかっていった。
終わっとけ。
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昔物語もどき。シリーズにしては、まとも?な蓮さん、いや久遠さんだ。
いや…拉致っとるけど。
………って、思ってたんだけど、もいっこお話思いついちゃったよ。
そっちは、いつも通り美味しく食べるオチだよー。
今、ぽちぽち書いてる途中だから明日あたりにあげれるかなー。(´Д` )