15日、突然の訃報を信じたくなかった。


特別に好きということはなかった。

音源だってまともに聴いたことはなかった。

the studsのライブをOver the Edgeで1回見ただけだった。

面白いと感じた。

けれど特別に好きになることはなかった。

逹瑯とガラと一緒に馬鹿騒ぎをする御三家。

それだけの認識だった。


それだけでも、こんなにも悲しい。


蜉蝣の時からずっと見てきた。

それはただ文字通り、見てきただけだ。

雑誌という媒介で。

読み始めた時からそこにいた。

いつだってそこにいた。

何気なく読んでいた。

どんどん大きなバンドになっていった。

そして解散。

結成。

休止。

ソロ。

知ってるけれど、その経緯は全く知らない。

ときどき私の好きなバンドマン達と一緒に笑ってた。

それがなんとなく嬉しかった。

私の中ではそんな+αの存在だった。

私の中では特別に大きな存在ではなかった。

それは残念ながら凄く確かなことで。


涙は流れない。

ただ、悲しい。


ずっとずっと当たり前にあった存在がいなくなること。

もうあなたの名前を見ることはなくなるのかと。

名前が出るときは、完全に過去の人として語られる時だけなのかと。

今度は何をするんだろう?なんてこれから先が、あなたには無いのかと。


ひたすらに悲しい。

寂しい。


きっとあなたにとっても突然訪れた死。

その死にあなたは納得していますか。

まだまだやりたいことがあったんじゃないですか。

昇華されない想いはどこに行くのでしょう。

まだそこを漂っているようで。


幸福な終わりを迎えて欲しかった。


さようなら。

大佑さん。

私はあなたを忘れたくない。

将来私があなたに関して、「こんな人がいたんだよ」なんて語るほどのものを持っていないけれど。

忘れたくない。

この気持ちはなんなのでしょう。

「冥福を祈る」ってこういうことなのでしょうか。

今まで何度かその言葉を口にしたけれど、こんな想いはなかった。

よくわからないけれど。

あなたがいたこと、忘れたくない。


おやすみなさい。