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@anna_milktea
さてクライストチャーチ二日目。
初日からなんとなーく雨だったのですが、
二日目もなんとなーく小雨でした。
この日は終日ロード・オブ・ザ・リングツアー。
代理店経由で申し込んだツアーは、「Hassle Free Tour」という会社のもの。
http://www.hasslefreetours.co.nz/tours/lord-of-the-rings
指定の時間に迎えが来ますが、15分たっても来ないようなら電話してね!と言われ、
おとなしく待ってたものの来ない。
20分くらい経って、バスが来たのでそれか?と思ったらホテル→空港の送迎バスでした。
送迎バスの運転手さんが世間話に付き合ってくれる。
おじちゃんいわく、
「ロード・オブ・ザ・リングツアーってあれだろ、
山とか登るんだろ!そんな格好で寒くないか?頑張ってな!」
との事。なんていうかそういう認識になってるんだなあと苦笑い。
結局予定の時間から25分ほど経ったあたりでお迎えが来てくれました。
良かった。
比較的でかいバンでのツアーでした。
ツアー客構成はこんな感じ。
①一人旅のマレーシア人(最初日本人かと思った。オーストラリア在住)
②新婚夫婦のオーストラリア人
③イスラエル人の女の子二人組
④オーストラリア人の親子ずれ(息子さん10才。超かわいい)
⑤香港人(インドネシア在住17年目らしい)の家族四人
⑥一人旅の日本人(私)
という。基本的に私とイスラエル人だけが英語が非母国語。
しかもイスラエル人も当然といえば当然、英語話せるので
私の英語は基本的に糞。というかまあ日本人以上に英語話せない国民もなかなかいない。
なのでツアーの最初の自己紹介時に、
「日本人だから!英語話せないからごめんね!」
と力強く宣言。これがけっこう功を奏してくれて、
色々みんな優しかった。ありがたい。
この後のツアーでもこの宣言をいたる場所で行ったのですが、
基本言った方がいいと思った。トイレ休憩とかしっかりゆっくり聞いてくれる。
クライストチャーチ市内から目的のポッツ山ふもと、サンディ山というところまで
どこどこ進んでいきます。
どんどん景色が山っぽくなっていき、
あっという間にこんな感じに。
延々とこういう景色が続きます。
途中で「じゃあここで休憩!」となった場所。
敢えて切ってますが、普通にキャンプ場です。なんてことだ。
そのへんにキャンピングカーが止まっててキャンプとかしてる。
ひたっすら本を読み続けているツアー客の男の子(10才)。
彼はもうものすごいトールキンオタクで、
読んでいるものは「中つ国の歴史(The History of Middle-earth)」。
日本では邦訳が出ていない、トールキン教授の設定草稿集のようなものなのですが、
それを彼は車の中でも移動中も休憩中もずっと読んでいた…(笑)
彼のお父さんはあんまり興味がないらしいっぽいですが、
うっかりガイドが間違ったことを言うとする「それ違うって!」って突っ込んでくるので、
もはやガイド潰しとなっておりました。
一人でクイズとか出してて(「エドラスの黄金館誰が建てたか知ってるー?僕わかるよー!」とか)、
なんかもう他人ごととは思えない親近感。
お姉さんもそんな時代があったのだよ少年よ…ギリシャ神話だけどね…
しかし彼はすごくシャイで、このツアーが佳境に入るまでは話してくれないのでした。
休憩が終わり、いよいよ目的地へ…と思っていたら、
なんだかどんどん雨が降ってくる。
露出を盛大に間違えてノイズだらけなのですが、
雨感をお伝えしたかった。
この時点でほとんどゲリラ豪雨的なドカ雨が降っており、
ガイド氏も「ちょっとこの雨だと丘に登れるかわかんないなあ…
皆レインコートあるよね!あると信じてとりあえず進みます!」と言い始める。
ちなみに私は揮発性のユニクロウルトラライトダウンを着ていたのですが、
太刀打ちできない感がひしひし。
しかしいかなる豪雨でも登らない理由などないのである。
到着。あの霞んでるあれです。
この時点でやや雨は上がったものの、
普通に傘が必要なレベルの雨。そしてものすごい強風。
ガイド氏からの
「服とか装備に問題がある人、健康的に問題がある人、
あるいは自分で保険に入ってない人は危ないので車で待っててください!
何があっても我が社は保証しないからね!」
という念押しが入る。
よろしい、ならば出撃だ。
あまりの雨風に負け、ここからしばらくカメラが出せない状況に。
ちなみにここ、れっきとした私有地でして普段は牛農場です。
こんな雨の中でも、すっごい遠くからかすかに「うもーーーーーーう」って声がしており、
ああ…牛がいるんだ…と思いました。
雨に濡れてもはや泥と一体化した巨大牛糞などを踏みつつ、
30分程度登山。けっこう疲れた。
12月も末でしたけどなかなか寒いです。セーター&パーカー&ライトダウンでちょうどよい。
頂上に登ったあたりでほんのすこし小雨に!
ぎりぎりカメラを出せる状態になりました。
頂上からの眺め。
参考までに映画の映像がこちら
この奥手の方に見えてる山々が先ほどの山です。
この館の裏側の方が
こんな感じ。
エオウィンが見たであろう景色(ちょうど彼女のいた(だろう)位置に立ってみた。
ここからアラゴルンが見え…見えないよ!どんだけ視力がいいんだエオウィン!!
分かりやすい高低差の写真がこちら。
真ん中の方にある白い車がわかりますかね。
これに乗ってきたわけです。ええ。
ガイド氏が持ってきてくれた旗とか斧とか剣とかのレプリカ持って、
記念撮影タイム。
私も撮ってもらいました。セオデンの剣で!
ひどくずぶ濡れのギーグが超楽しそうに写っているので、
お目汚しすぎるので控えます。
そしてここに来て、先ほどの少年のテンションが完全マックス。
雄叫びを上げながら剣を構え、映画の俳優と同じ動きをしています。
話かけるなら今!と思い、こそっと近寄って声を掛けてみました。
「…Mae govannen.Mellon?」
その瞬間の彼の顔の輝きようは並大抵でなかったのですが、
すぐに彼は己を取り戻しました。
「Elen sila lumenn omentielvo!」
やっててよかったエルフ語ですよ。
私が話しかけたのは「いい出会いですね、友よ」であり、
彼が答えたのは「我ら出会いし時、一つ星が輝く」です。
両方ともエルフ語の挨拶なのですが、
違いは私の方は口語エルフ語とも言える「シンダリン」で、
彼が答えたのは文語エルフ語のような「クウェンヤ」。
ここまでのオタクならば挨拶程度のエルフ語は知ってるはずだ!と
踏んだ私に間違いはありませんでした(笑)
それでちょっと警戒をといてくれたらしく、
私「この剣、アラゴルンのだね?」
少年「うん。でもこれ…折れてないんだよね(不満気)」
私「鍛えなおされたんだよね」
少年「そうそう。裂け谷でね!」
という短い会話をしてくれました。
金髪そばかすでめっちゃめちゃかわいい子だった。
正味40分くらいかな?楽しんで終了。
雨が降ってなかったらもうちょっと長かったのかもしれないけど。
帰り、もう15時くらいだったのですが、ここでようやっと遅いランチ休憩。
キャンプ場のような場所の一室を借りて、サンドイッチとジュースでお昼。
そこでなんとなく女子テーブルができあがり、
私、マレーシア人、イスラエル人二人組の四人で女子トーク開始(笑)
さすがに皆指輪好きで、いろんなところの情報を仕入れることができました。
満場一致だったのは「トンガリロ国立公園は本気で天気が悪いので、
重装備で行くべし」との事。
「雨、風、低気温、霧、雹、下手したら雪とか雷」らしい。
ここに行くときは覚悟を決めようと思いました。
面白かったのはロトルアの話。
ここ温泉地で、硫黄温泉が湧いているのですが。
マレーシア人「ほんとにここ、臭かったわ…」
イスラエル人「ホテルの部屋が臭うのよね!!」
マレーシア人「私じゃないわ!私のおならじゃないわよ!って弁解したくなる」
という会話があり。
あーあのにおいって日本人は比較的好きなにおいなんだけど、
普通にオナラ臭だと思われるんだなあ…と。
そのようなガールズトークをしつつランチタイムが終わり、
そのまま帰路へ。
ホテルに帰ってからやった事は、
服と靴を洗ってドライヤーで乾かすことでした(笑)
そんなわけでクライストチャーチ二日目終了。
翌日はクイーンズタウンへ移動!