シン・エヴァンゲリオン劇場版完結編、観てきました。
アニメや劇場版で言われてたループは、破により破壊され、Qで急転直下、そしてループから抜け出すことは出来たのだろうか?
ガッツリパンフ内の映画シーンとか、含めたネタバレやら感想がたくさん含まれております。
思ったことやら考察記事を読んだりして、取り留めなくバーっと書くのできっと長いです。たぶん。

率直な感想は、終わっちゃったなぁ...という感じです。
名駅に行ったので、ついでにコラボしてる
ナナちゃん人形も撮ってきました。本当にナナちゃん人形何でもコラボしてるよね。
始まりは序破Qのダイジェスト。ざっくり重要シーンと台詞が混じって分かりやすい感じ。

予告でもちょいちょい見た戦闘シーン、EVAの修理パーツを手に入れる為
封印柱を用いてパリ市街地を復元させる所。
予告の時は背景や敵はなかったけど、復旧の邪魔に来たサキエルの仮面みたいなのを付けたNERVの軍団とのアクロバティックな空中戦はやっぱり観ていて楽しかった。
ニアサードインパクトを乗り越えて、生き残った人達の集落。

目の前で爆死したカヲル君と罪の意識でしばらく廃人のシンジと、叱責しながらもシンジの世話を焼くアスカと綾波(仮)の日常。
Qの時点で勝手に死んだと思ってたキャラがかなり出てびっくりしたのと、
ほのぼのパートも多めだったんで、これは後半の鬱パートがヤバいかな?とやや警戒。
学生の頃同じクラスだった面々が結婚したり子供がいたり、職を持っていたりして
確かに数年後の世界なんだな、と改めて実感しました(Qはシンジと同じ視点で、終始混乱していたのもある。
綾波(仮)との交流と別れ。
第3村での暮らしで感情や言葉を覚えていく綾波(仮)

トウジがケンスケに対して、『シンジに冷たすぎないか?』と話すシーンが印象的だった。
相手にぶつかっていったり、親身になって世話を焼く相手と距離が近いタイプのケンジと
相手の様子を見つつ距離を測って、近付き過ぎない程度に世話を焼くケンスケの
タイプは違うけどどっちも世話好きで、違う方向からシンジと向き合っている所が好き。どちらも大切だよね
色々あったけど、その全部をシンジが背負い込む必要は無いと言ってくれるすごい友人達。

綾波(仮)の言葉をきっかけに、周りの友人の気持ちも汲めるようになったシンジ
けれどメンテナンスが出来ず、身体を保てなくなった綾波(仮)がLCLとなって死亡する。
そして舞台はNERVとの最終決戦へ、シンジとアスカは旧南極のセカンドインパクト爆心地に向かう。
最終決戦ヤマト作戦、開幕。

第13号機の復帰を阻止し、ゲンドウの計画を断つ
急襲に成功し、アスカの搭乗する新2号機αが信号停止プラグを刺そうとした時
停止中の第13号機を恐れた新2号機αがATフィールドを放ち妨害してしまう。
この辺りの展開は怒濤に進んでいき、緊張の連続だった。特にこの後の

アスカの眼帯に隠された封印柱を抜き去って、使徒の力を解放し自らが使徒になることで、ATフィールドを中和させ無理矢理信号停止プラグを押し込む所
...毎回アニメやら映画やらで思うけど、アスカが一番苛烈な分一番ダメージが痛そうに思う。

そしてここで第13号機は再起動、新2号機αを大破させ
式波シリーズのオリジナルが、アスカが爆死するより早く第13号機に連れて行ってしまう
ゲンドウさん、人間やめてたってよ(映画観る前にパンフでこれ見なくてよかった

とびちった脳漿を普通に掴んで頭に入れないでくださいよ...。ミサトさんとヴンダーのクルーミドリ、サクラとの対立
ミサトさんがカッコよすぎる...

全部がゲンドウの思惑通りのまま、舞台は深層のマイナス宇宙へ。
今までで一番リアルで気持ち悪かったなぁ...(Qはホラーだった

ゲンドウとシンジ以外の人達は、新たな槍を作ることによりゲンドウの野望を阻止しようと動く
マリは冬月さんと再会し言葉を交わす、マリが去った後冬月さんが突然LCL化して亡くなったのはびびったけど
最終目的は全ての人がLCL化して一つになる人類補完計画だった訳で、賛同していた冬月さんはゲンドウも自分の目的の為に動き、これで役目を果たしたと自分は先に逝って待つと思えば自然なのかもしれない。
...でもマリに用意したものを考えると、その後の書き換えについても全部見通してるのかな
精神世界内だけど最初は物理的会話、向き合う父と息子。

壮絶な親子喧嘩、ゲンドウさんついにEVAに乗れましたね(そして強い
戦いは激しいけど、場所がコロコロと思い入れのある場所に変わるからある意味シュール(この時精神世界=アニメのありがとうEndがよぎる

幾度か槍を交えるが、完全に動きがコピーされた第13号機に初号機は勝てない。
ここからはゲンドウの過去や思いが綴られていく

後半のユイの名を叫ぶ所とか、かなりクる。
くるけど、言ってることはどっかの宗教よろしく『他人との境界を無くして(身体からの解放)、生命全部が一つの魂になれば(魂の昇華)、それは上も下も貧富の差も病もない新なる楽園になる』って事だし
もっとゲンドウ自身のエゴとしては『虚構と現実が渾然となるアディショナル・インパクトを引き起こす事で、もう一度ユイに逢いたい』
日本神話というか、ギリシャ神話というか...彼女に逢いたいが為に犠牲になった人類の数がすごい...。ゲンドウにはそれが全てでも、周りから見たら信じられないエゴイズムだよなぁ
髪下ろしたミサトさんはやっぱりミサトさんらしく見える。そしてカッコいい

無事に新たな槍『ガイウスの槍』が誕生し、ミサトさん一人でヴンダーを操縦し、エヴァンゲリオン・イマジナリーに突撃。命をかけてシンジへと槍を届けた。最期の母親の顔には泣いた...。

シンジもゲンドウも互いを見ないようにして生きてきた、すんごい似たもの親子だよね
精神世界で想いに触れた事で、分からない父親ではなく自分と同じく悩み逃げていた父親と理解するシンジ
槍が届いた事で計画が頓挫した事を悟るゲンドウは、シンジと対話する事でシンジを、逃げていた自分を認めついにシンジの中にユイの姿を見つける。
これ見て進撃のfinal seasonのOPを思い出した。

さらに世界はゲンドウを置いて進む→マリに託されたアスカに触れ→ループする世界からの脱却自らの幸福を望むカヲルに触れ→最後にレイに再び会う

そしてレイとの会話で、槍を使ってエヴァンゲリオンの無い世界を作ると言う(背景に今までの序破Qの回想
新たな世界を作る=今の世界の消失、これまでの綾波(仮)や大人になったクラスメイト、人類のほとんどがいなくなった世界はどうなるのかと聞くレイにシンジは消さないと言う。
新劇場版の世界が続く世界があってもいいし、今までEVAに縛られてきた皆...アスカ、カヲル、レイが解放される世界があっても良い
今までのエヴァを否定せず改編もせず、自分にとって良い面だけを取らずに全部を肯定するなんて...。

いやもう精神的に...大人になったシンジ君すごすぎね?(語彙の消失
今までの自分以外が認められない、受け入れられない否定ばかりだったシンジ君が
なんだ、そうだったんだ...って受け入れる事ができた途端の視野が世界が広がっていく感じ
今回の白い砂浜にはシンジ以外誰もいない。

そしてレイも送り出し、EVAの無い世界を作るために自ら(初号機)に槍を突き立てる
その直前ユイがシンジから離れ、シンジを初号機から出す
ユイとシンジの別れ、そして残っていたゲンドウとユイの再会。第13号機と初号機は重なるように槍に貫かれ、二人は消滅する。
初号機に囚われていたユイと、ユイを追い求めていたゲンドウが解放されて共に逝くとか、ゲンドウにとっての完全に幸福な死と救済じゃないか...。そして残ったEVAも使徒も槍に貫かれ消失していく。

ゴルゴダオブジェクトの記憶の世界の中、白い砂浜に一人残るシンジ。
アニメがラフ画へと、世界が崩壊していく中現れるのは8+9+10+11+12号機と搭乗するマリ
海面にマリが着水した途端世界に色が戻り、8+9+10+11+12号機は消滅する。
『どこにいても必ず見つけだすからね。』と作中も何回かつぶやくマリが、外の世界へとシンジを連れ出す。
要所要所でシンジを連れ出すマリは、やっぱり新劇場版のキーパーソンだよね。
ユイと同級生で、ユイが好きで、飛び級していて、なんでか姿が変わってない謎の人。
シンジの匂いをよく嗅いだり、気にかけたりと好意的。他の運命の決められた子供たちとは違い、作られた好意でもない。

まぁ元々ユイが好きだし、その忘れ形見なシンジが特別になるのはわかる。
ユイは初号機になってもシンジを守ろうとしているし、ならばそんなシンジを守ろうとしたり
ユイの代わりに母親の様に導いてみたりするのは、やっぱりマリの役目で
今回の劇中でも精神的に大人になっていくシンジをよく見ていて、崩壊する世界にもシンジを連れ出す為に飛び込んでいく。
ユイが好きなマリにとっては当然の選択かもしれないけど、ここまで好きになれるってのもすごい事だと思う。

そして世界は宇部新川駅のホームに移る。

すっかり大人びたシンジがベンチに座り、向かいのホームにはレイとカヲル、ケンスケとアスカらしき姿が見られる。
少し大人びたマリがシンジの背後からいつもの質問をする、シンジが淀みなく答える。
彼の首にはまだDSSチョーカーがあり、EVAのいた世界でありその後の世界のようにも見える。
(向かいのホームにいるメンバーは、今までの記憶があるのか、自分の幸せを見つける為新しく進めた道なのかは分からないが)

シンジに大人になったなとしみじみ思うマリが、不意にDSSチョーカーを外す。
シンジもEVAの呪縛から解き放たれ、自分の役目(ユイの代わりは)果たしたと満足気なしたり顔をしたマリ
そんなマリを驚かせたのが、今まで引っ張ってきたシンジに今度は手を引かれて
新しい世界へ一緒に行こうと今までと、逆の立場になり手を繋いだまま二人は駅の外へと走り出す。
最後の現実世界(実写)での幕引きも、EVAのいない世界線であり
EVAのいた世界もあって、EVAの無かった世界もあったと複数のif世界があるかもと
終わった後も希望に進めるような幕引きでした。

いやぁ...今回も静かに泣けたね。
でもそれぞれのこれからや幸福を考えると、最後のペアの組み合わせは最適に見えるよねぇ。
本当に新劇場版で終わったという感じがして、ただ驚いた。余りにも綺麗な幕引きで。
いや終わるのが当たり前だけど、本当に長い小説を読み終わったような講読感と喪失感をめっちゃ感じた。

アスカもクローンであったり、ミサトさんと加持さんの間に子供がいて嬉しかったり
カヲルもゲンドウも救われていてまた嬉しかったり、新劇場版でループを破って登場したマリはなんで今現れたのか、冬月さんはどこまで想定していたのか
まぁ想像や考察は絶えないですが、それもまた長く続いたエヴァンゲリオンの魅力ですよね。
これからもまだあーでもないこーでもないと、たくさんの人が解釈や考察をして
新たなエヴァの面が見れたりと、広がっていくんでしょうね...(それぞれの考察した道がたくさんあるのは、良いと思います


本当に楽しかった。
次に観たい映画は、今のところ実写版のモンハンとるろ剣かな...(ゴジラはもうしらない
さよなら、全てのエヴァンゲリオン。