人と人との付き合い | 18歳で骨肉腫 ~ステージ4からの復活~

18歳で骨肉腫 ~ステージ4からの復活~

骨肉腫を乗り越えて回復に至るまでの道のり。

K先生が言っていた、

人と人との付き合いが最近出来てきた気がする。

 

最初にその話を聞いたのは、入院中の電話でのこと。

 

なんか自分が嫌いというか、なんなんだ自分ってなっている時だった。

浪人していた時も本腰が入らず、その上病気になる自分って、

なんて価値の無い人間なんだ、と自分を責めていた。

病気になった後も電話やメールで励ましてくれるK先生に申し訳なくなり、

「私と出会えて良かった?」と聞いた。

 

すると、「なんでそんな突発的な質問をしてくるのかは分からないけど、

俺はお前のことを大学受験の道具のようには見てないよ、受からせてあげたいとは思っていたけど、利用しようとは思ってない」と言っていた。

 

そして

「私と先生ってどんな関係なんですか?」と聞いてみたら、

「俺はそんな風に人との付き合い方を考えたことは無い、

人と人との付き合いが出来るかってだけ」と言っていた。

 

初めて聞いたときは、先生の言っていることの意味が分からなかった。

今までそんな風に考えたことが無かったから。

先生と生徒、親と子供、友達同士、という風に

なにか関係があるものだと思っていた。

しかしよくよく考えると、私の今までの人付き合いの考え方って

自分も相手も呪縛してね?と思う。

親だから~、先生だったら~という風にしか見れてなくて、

その自分で作った枠の中(関係性)でしか、相手の言動を許せていない気がした。

 

親でも無償で愛を与えてくれるものでもないし、

先生でも、勉強はできても変な事件を起こしてしまう人も、中には居る。

 

人と人との付き合いが出来ると、逆に人付き合いが楽になる。

ちょっとやそっとのことで嫌いになることは無いし。

最近は、人と話していても相手が自分へどれだけ本気か、考えなくても感じとってしまえるようになった。

質問してくる割に上の空だったり、すごく親身になって聞いてくれたり様々だ。

もちろん後者とは、長く付き合えるというか自分も心を開ける。

普段はほかの人に言えないことも、信頼できる人には相談してみようかなになる。

かと言って、テキトーな人を粗末にするわけじゃない。

この人テキトーだなと思う人がいても、自分からは交流しないだけ。

話しかけられたら話すけど、当たり障りのない会話をする。

もっと言えば中身の無い会話をする。

 

どうでもいい人への態度って、その人の人柄を表すように思う。

粗末に扱う人は、他のとこでもそうなのかなと違和感を感じるし、

普通に接する人は、誰とでも分け隔てなく接するんだろうな、と見て取れる。

 

結局、他の人からどう見られるかじゃなく、

自分がどうしたいかで人付き合いをしていたほうが自分も楽だし、

結構スムーズに人間関係を築ける。