今年は全国一律+28円という目安が示された最低賃金。
愛知県でも、愛知労働局より愛知県の最低賃金の改正決定に係る愛知地方最低賃金審議会の意見が公示されました。
その内容は以下の通り。
改定後の最低賃金:955円
※引き上げ額:28円
効力発生日:令和3年10月1日
先の見えないこのコロナ禍で、必死に事業、雇用の継続に尽力している多くの中小企業(我々も含め)にとって、このタイミングでの大幅アップはかなりの衝撃。
学習塾の場合(特に個別指導では)、優秀な学生講師の採用は重要な経営課題です。
多くの優秀な大学生を採用するために、私たちも最低賃金(時給)を参考にしながら、これまでも時給改訂を重ねてきました。
ちなみに、平成元年からの愛知県の最低賃金(時給)推移は以下のグラフの通りです。
愛知労働局の資料を元にエヌイーが作成
令和3年の最低賃金(時給)は955円となる見込みです。
10年ごと(棒グラフを赤色で表示)の推移で言えば、
平成3年→平成13年
557円→681円
(+124円)
平成13年→平成23年
681円→750円
(+69円)
平成23年→令和3年
750円→955円
(+205円)
と、この10年の上昇は際立っています
もちろん、最低時給を上げるという社会的な意義や意味は理解した上で、それでもこのタイミングでの大きな増加幅は、民間業者においては逆に雇用縮小という結果につながらないかを危惧します。
参考)全国の最低賃金(時給)見込
令和3年最低賃金(時給)見込
金額上位順
東京 1041円
神奈川 1040円
大阪 992円
埼玉 956円
愛知 955円
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岩手・鳥取・愛媛・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島 821円
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沖縄・高知 820円
以上
コロナで大都市ほど営業自粛などリスクが高い。
一方、大都市ほど時給は高い。
もちろん、ここであげた数字はあくまでも最低賃金ですので、全員の給料が最低賃金で支払われているわけではないにせよ、このタイミングでの最低賃金大幅増加はインパクトが大きい。
自社での対応はもちろん、全国の動向、各業界の動向も注視していきます。
豪雨・洪水・土砂崩れなどの報道、心が苦しくなります。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。