名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ
故郷の 岸を離れて
汝はそも 波に幾月
旧の木は 生いや茂れる
枝はなお 影をやなせる
われもまた 渚を枕
孤身の 浮寝の旅ぞ
実を取りて 胸にあつれば
新なり 流離の憂
海の日の 沈むを見れば
激り落つ 異郷の涙
思いやる八重の汐々
いずれの日にか国に帰らん
-島崎藤村 椰子の実-
…昨日、ふらっと旅に出た。銚子の君ヶ浜で海を眺めていたら知らないうちに童謡を口ずさんでいた。海と癒され、鉄に携わる人の暖かさに触れ、濡れ煎餅と海鮮丼で満腹になった重畳な一日だった。何があったのか…それは、次回の講釈で(←by 芥川隆行)