こんにちは

この頃お昼は、シリアル系のビスケット一袋(30g)で済ましている、きら歯科クリニック 院長の吉良信史です。

以前は、妻の作ってくれたおにぎりを2つ、お昼のときに食べていたのですが、この頃なんだか飽きてしまって、シリアル系のビスケットを食べています。

よくかんで食べると、意外と歯ごたえがあっておいしい。
もちろん、妻の作ったおにぎりもおいしくいただいていました。
ありがとうね。


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今日のお昼前。
午前中の診療が終わって、一息ついていると一人のスタッフがやってきました。

「今日のAさん(匿名です)、もう全く歯ぐきから血が出なくなったんですって。」

Aさんというのは、歯周病の治療で通っている患者さん。

もともと、Aさんのご家族が来院していて、その付き添いでいらしていました。


ただ、当時のAさんは、何となく居心地悪そうに待合室にいたのです。
最初は、なんだろう…と思いながらも、直接の患者さんでもないのであいさつ程度で特に深い会話もしなかったのです。

でも、回数を重ねても、その様子は変わりません。
しかも、だんだん受付での会話などを見ていると、明らかに歯周病になっているのがわかります。

せっかく付き添いできているのだし、あいている時間に歯周病の治療ならできるのでと思い声をかけたことがありました。
「Aさんも一度中に入って、診療しましょうか?」
でも、「いえ、私はほかのところで治療をしているので・・・」とその時は断られたのです。


治療しているならよかった、と思いしばらくは気にしていなかったのです。


でも、それから2カ月くらいたってみると、明らかに歯周病が進んでいるのです。
口の中を覗き込むというわけではなく、離れてみていても、明らかに歯周病だとわかるくらい歯の位置が曲がってきてしまっている。

スタッフにも、「先生、絶対Aさんは歯周病の治療してないですよ。だって、明らかにすすんでるじゃないですか。」といわれました。




また断られてもいい。
Aさんが、どういうことで悩んでいるのか聞いてみよう。
意を決してもう一度声をかけてみました。


最初は警戒したようにこちらの話を聞いていたAさん。
こちらが何としても治療をさせたがっているのがわかったので、余計に警戒したらしいのです。

でも、「Aさんに吉良に会ってよかった。と言って笑顔で帰ってもらいたい」ということを伝えた途端、表情が軟らかくなりました。

「先生、本当は歯医者さんがすごく怖いのです。歯周病を直す時にとても痛い思いをしたので、それ以来どうしても通えなかったのです。でも、先生みたいに言ってもらえると、本当に私のことを心配してくれて言ってくれているというのがわかったので、先生にだったらお願いできます。」


実は、後からわかったのですが、すごく歯医者さんが怖くて、待合室にいるのも嫌だったとのこと。
歯周病だというのもわかっていても怖いし、口臭がするというのもわかっていたけど、どうしても歯医者さんには行けないということ。

このことを聞けた時には、素直に、「Aさんありがとう。精一杯治療させていただきます」と言えていました。



そのAさんが、今日の診療では、全く別人のような状態になっているのですからうれしいですよね。

病気を治すというのは当たり前で、どれだけ思いやることができるのか。
「吉良にあえて良かったと言って笑顔で帰ってもらう」というのは、本当に大変なことだと思うのです。
でも、これをいつも目標にして診療に当たっています。

いや~、でも本当にうれしいですよね。