開業して初めて社員を雇うとき。
不安がいっぱいでした。
どういう風にいえば、こちらの思い通りに仕事してもらえるのだろうか?
そういうことでいっぱいだったのです。
新入社員の彼女は、歯科医師の先輩のところで1年間勤めた歯科衛生士。
たまたま先輩の歯医者さんの所を退職するときに、とりあえずという形で紹介してもらったのです。
なんで一年でやめてしまったのだろうか?
そんな思いも頭によぎりましたが、初めての正社員。
それよりもこちらのほうがいっぱいいっぱいで、誰でもいいからとりあえず、という形で雇いました。
まずは仕事を覚えてもらって、一緒に患者さんのために頑張ろうということになったのですが・・・
どういう風に指示を出せばいいのかさえもわからない。
「あれして」「これはこういう風な感じで・・・」
表面上は指示を出して、それに対して仕事をこなすという感じでした。
彼女が入社してから1か月がたとうとした時。
仕事に慣れてきて指示を出すことも少なくなってきたころ、ある事件が起こります。
彼女はとても正義感が強い人。そこがとても素晴らしいんです。
でも、当時の彼女はそれが空回りしていました。
ある事件をおこすのも、その正義感が原因。
歯科衛生士さんの仕事の一つに、患者さんの歯磨きができるようにするということがあります。
磨けていない所を指摘して、だんだん磨けるようにする。
器用にできる患者さんもいれば、なかなか自分ではできなかったり生活環境が整っていなかったりする患者さんもいます。
でも、正義感の強い20歳そこそこの彼女。
年配の患者さんに教えるときには、自然と力も入ってしまいます。
彼女の中では、『私が歯磨きを教えているのは、あなたのため。こちらがしっかり教えたことを毎日しっかりやれば、絶対に良くなるとわかってる。それがわかっているのに、何でやってこないの?』
という思いが強く出てしまうのです。
確かに言っていることは正しい感じがします。
歯を磨かないことで、虫歯や歯周病(歯槽膿漏)になっているのですから、磨かなければいけないのです。
でも、なにかがおかしい・・・
患者さんに一生懸命に教えている彼女を見て、何となくそう感じていました。
そのとき、患者さんは『はいはい。』と聞いています。
でも、その次に来院された時には、以前と全く変わっていないのです。
正義感の強い彼女の押しつけるような話し方。
それを何となく嫌そうに聞きながら、その場を流そうとしている患者さん。
見ているこちらも、いや~な雰囲気になります。
とりあえず、その患者さんの治療をするために、二人の間に割って入ります。
当時の私には、その患者さんをフォローするような言葉がけもできずに、そのまま治療をしていました。
いい治療をすればいいと勘違いしていた時でしたから、患者さんの気持ちをくもうということさえもできない状態でした。
もちろん今では、その衛生士もきら歯科では一番患者さんから慕われているような存在になりましたが、入社当時は、今でも笑い話のネタにするほど、相手を考えて仕事をするといことをしていませんでした。
ここまで変わるにはいろいろなことを一緒に勉強して身に着けてきましたが、一番の根本的なことは、『相手をみとめる』ということでしょうか。
こちらの思い通りにならない相手が悪い、ということではなく、磨くことができない状態でも決してこちらに悪気があってしているということではないということですね。
こちらを困らせるために・・・ではなく、本当にできないのかもしれない。
できない理由があるのかもしれないし、本当は一生懸命やってきていたのかもしれない。
結果だけを見て、それに対しての評価で感情的になって、歯を磨くことを押し付けていたのかもしれない。
もし、今であれば、磨けない状態であってもそれに対して感情的にならずに、その状態をどういう風にしていこうか、一緒に考えていけるような方向に行くはずです。
決して磨けていない状態を否定しない。
磨けていなくても、いい。
この”いい”というのは、今は磨けていなくてもいいという意味。
今磨けていなくても、明日はできるかもしれないし、あさってにはできるかもしれない。
できていなくても、今の状態を受け止めれば、一緒にいい方向に行くように何かできるかもしれない。
押しつけなくてもいいということを知ってから、彼女のストレスはかなり無くなりました。
1年でやめてしまった歯科医院もとてもいいところだったけど、その押し付けるような歯磨き指導を毎日してきたことによる閉そく感からきた退職でした。
たまたまタイミング良くきら歯科に入ったのですが・・・
今では、患者さんから慕われる声も非常に多いですし、私の右腕として安心して任せることができます。
『今日の○○さんは、最初なんだか悩んでいる感じできてたんだけど、いつも以上に話してくれて最後には笑顔で帰って行ったからすごくうれしいかったんですよ!』と毎日のように報告してくれます。
その優しい気持と相手をみとめるということに、いつもうれしいと感じています。
不安がいっぱいでした。
どういう風にいえば、こちらの思い通りに仕事してもらえるのだろうか?
そういうことでいっぱいだったのです。
新入社員の彼女は、歯科医師の先輩のところで1年間勤めた歯科衛生士。
たまたま先輩の歯医者さんの所を退職するときに、とりあえずという形で紹介してもらったのです。
なんで一年でやめてしまったのだろうか?
そんな思いも頭によぎりましたが、初めての正社員。
それよりもこちらのほうがいっぱいいっぱいで、誰でもいいからとりあえず、という形で雇いました。
まずは仕事を覚えてもらって、一緒に患者さんのために頑張ろうということになったのですが・・・
どういう風に指示を出せばいいのかさえもわからない。
「あれして」「これはこういう風な感じで・・・」
表面上は指示を出して、それに対して仕事をこなすという感じでした。
彼女が入社してから1か月がたとうとした時。
仕事に慣れてきて指示を出すことも少なくなってきたころ、ある事件が起こります。
彼女はとても正義感が強い人。そこがとても素晴らしいんです。
でも、当時の彼女はそれが空回りしていました。
ある事件をおこすのも、その正義感が原因。
歯科衛生士さんの仕事の一つに、患者さんの歯磨きができるようにするということがあります。
磨けていない所を指摘して、だんだん磨けるようにする。
器用にできる患者さんもいれば、なかなか自分ではできなかったり生活環境が整っていなかったりする患者さんもいます。
でも、正義感の強い20歳そこそこの彼女。
年配の患者さんに教えるときには、自然と力も入ってしまいます。
彼女の中では、『私が歯磨きを教えているのは、あなたのため。こちらがしっかり教えたことを毎日しっかりやれば、絶対に良くなるとわかってる。それがわかっているのに、何でやってこないの?』
という思いが強く出てしまうのです。
確かに言っていることは正しい感じがします。
歯を磨かないことで、虫歯や歯周病(歯槽膿漏)になっているのですから、磨かなければいけないのです。
でも、なにかがおかしい・・・
患者さんに一生懸命に教えている彼女を見て、何となくそう感じていました。
そのとき、患者さんは『はいはい。』と聞いています。
でも、その次に来院された時には、以前と全く変わっていないのです。
正義感の強い彼女の押しつけるような話し方。
それを何となく嫌そうに聞きながら、その場を流そうとしている患者さん。
見ているこちらも、いや~な雰囲気になります。
とりあえず、その患者さんの治療をするために、二人の間に割って入ります。
当時の私には、その患者さんをフォローするような言葉がけもできずに、そのまま治療をしていました。
いい治療をすればいいと勘違いしていた時でしたから、患者さんの気持ちをくもうということさえもできない状態でした。
もちろん今では、その衛生士もきら歯科では一番患者さんから慕われているような存在になりましたが、入社当時は、今でも笑い話のネタにするほど、相手を考えて仕事をするといことをしていませんでした。
ここまで変わるにはいろいろなことを一緒に勉強して身に着けてきましたが、一番の根本的なことは、『相手をみとめる』ということでしょうか。
こちらの思い通りにならない相手が悪い、ということではなく、磨くことができない状態でも決してこちらに悪気があってしているということではないということですね。
こちらを困らせるために・・・ではなく、本当にできないのかもしれない。
できない理由があるのかもしれないし、本当は一生懸命やってきていたのかもしれない。
結果だけを見て、それに対しての評価で感情的になって、歯を磨くことを押し付けていたのかもしれない。
もし、今であれば、磨けない状態であってもそれに対して感情的にならずに、その状態をどういう風にしていこうか、一緒に考えていけるような方向に行くはずです。
決して磨けていない状態を否定しない。
磨けていなくても、いい。
この”いい”というのは、今は磨けていなくてもいいという意味。
今磨けていなくても、明日はできるかもしれないし、あさってにはできるかもしれない。
できていなくても、今の状態を受け止めれば、一緒にいい方向に行くように何かできるかもしれない。
押しつけなくてもいいということを知ってから、彼女のストレスはかなり無くなりました。
1年でやめてしまった歯科医院もとてもいいところだったけど、その押し付けるような歯磨き指導を毎日してきたことによる閉そく感からきた退職でした。
たまたまタイミング良くきら歯科に入ったのですが・・・
今では、患者さんから慕われる声も非常に多いですし、私の右腕として安心して任せることができます。
『今日の○○さんは、最初なんだか悩んでいる感じできてたんだけど、いつも以上に話してくれて最後には笑顔で帰って行ったからすごくうれしいかったんですよ!』と毎日のように報告してくれます。
その優しい気持と相手をみとめるということに、いつもうれしいと感じています。