労働組合員・組合役員のみなさん!

 組合のない職場でたたかっている労働者のみなさん!

 労働者階級が、現存する国家を打倒して樹立する・みずからの国家、すなわち労働者の国家について考える必要がある。

 マルクスは、労働者階級がブルジョア国家を打倒して樹立すべきプロレタリア国家を、「プロレタリアート独裁」と規定した。

 この「独裁」という概念は、それまでの「独裁」の概念をマルクスがひっくりかえしたものなのである。同じ「独裁」という言葉を使っていても、この言葉であらわされる概念の内容をマルクスはひっくりかえしたのである。それまでは、「独裁」という概念は、「個人独裁」あるいは「党独裁」(たとえば、フランス革命時の「ジャコバン党独裁」という呼称にみられるもの)という意味で使われていた。これを、マルクスは「階級独裁」という概念にひっくりかえしたのである。

 すなわち、現存するブルジョア国家は、ブルジョアジーが支配する国家であり、その本質はブルジョアジーという階級の独裁なのであって、この国家を打倒してプロレタリアートが樹立する国家、その本質は、この革命の主体たるプロレタリアートという階級の独裁なのだ、というように、マルクスは明らかにしたのである。

 マルクスは、『共産党宣言』において、ブルジョアジーによって搾取され支配されている階級たるプロレタリアートは、みずからを階級として組織し、階級として組織されたプロレタリアートはブルジョア国家権力を打倒して、みずからを支配階級にたかめなければならない、すなわち、みずからを支配階級として組織されたプロレタリアートたらしめなければならない、と明らかにしたのであった。この「支配階級として組織されたプロレタリアート」を、のちに「プロレタリアート独裁」とマルクスは呼んだのである。

 この「プロレタリアート独裁」という規定には、マルクスのそれまでの経済学=哲学的探究が、なかんずく「疎外された労働」論がつらぬかれている、といえる。すなわち、完全に疎外された階級であるプロレタリアートは、みずからの階級的特殊利害を直接的に貫徹することによって新たな社会を創造するのであって、労働の資本制的自己疎外を廃絶し、労働の本質形態を実現するのだ、というようにマルクスは考えていたのだからである。

 このプロレタリアート独裁の樹立は、同時に、プロレタリア民主主義の実現にほかならない。マルクスは、1871年のパリ・コミューンの経験をとおして、プロレタリアート独裁国家の組織形態をコミューンとして明らかにしたのであり、この国家を「コミューン型国家」と規定したのであった。このコミューンは、プロレタリア民主主義の実現形態なのである。

 このようなものとして、マルクスの「階級独裁」の概念をつかみとることが必要である、と私は考える。

 

 

 

 

 

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