モデルナ社は、mRNAワクチンの需要が低いにもかかわらず、
製造能力を大幅に拡大しています。
製薬会社R&Dの元研究開発担当役員であるサーシャ・ラティポワ氏によると、
英国政府は2022年12月、
「年間2億5000万本ものワクチンを製造できる、
最新鋭のワクチン製造センター」を建設する計画で、
「ワクチンと研究のための大きな後押し」として、
モデルナと10年間のパートナーシップを結んだと発表しました。
どうやら、彼らは多くの国でワクチンを製造しているようですが、
サーシャによれば、
この新しい製造能力はインフルエンザワクチン用ではないといいます。
彼女は、モデルナの製造工場が設置される予定の国を、
リストアップしました。
カナダ:
モデルナ社によれば、ケベック州ラヴァルに、
新しいmRNAワクチン工場の建設が今年後半に開始され、
2024年末までに生産が開始される予定です。
この工場は製薬大手の米国外初の製造施設となり、
建設費は推定1億8000万ドルです。
オーストラリア:
米国のバイオテクノロジー企業モデルナ社は、
ビクトリア州にmRNAワクチン製造施設を建設することで、
基本合意に達しました。
これは、南半球初のmRNA製造施設となります。
モデルナ社は、
オーストラリアで毎年最大1億人分のワクチン製造を見込んでいます。
イギリス:
モデルナ社によれば、
2025年までに稼働が予定されている この施設は、
MITCとしても知られ、
幅広い呼吸器系疾患に対するmRNAワクチンを、
英国に供給することを目的としています。
※MITC:
Moderna Innovation and Technology Centre
昨年の夏、モデルナは、
迅速なパンデミック対応能力へのアクセスを強化する
取り組みの一環として、
MITCを建設するための予備契約を英国と結びました。
当時、モデルナは、この施設を、
「緊急に」稼働させるよう設計していると述べていました。
この動きは、
将来のパンデミックの勢いを軽減させることを目的とした、
英国の 「100日間ミッション」の一環です。
※新たな病原体がパンデミックの可能性があると認識されてから
100日以内にワクチンを開発するという、世界的な取り組みがあります。
日本(政府によるワクチン協定保留中):
モデルナ社のステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は、
今週の日本へのワクチン外交の旅で、
日本政府と長期的なワクチン契約を結ぶことを条件に、
日本に製造施設を建設すると日経新聞に語りました。
彼は、同社がオーストラリア、カナダ、イギリスで
行った動きに言及しながら、
この工場は、COVID、インフルエンザ、
その他同社がmRNA技術プラットフォームで
開発する可能性のあるあらゆるワクチンを、
エンド・ツー・エンドで(最初から最後まで)製造することになると。
中国:
上海 2023年11月28日 ロイターによると、
モデルナは同月、mRNA医薬品を製造する
中国初の施設の建設を開始したと発表しました。
スペイン:ROVI社の生産能力拡大
この新しい契約は10年間で、
スペインのマドリードにあるROVIの施設全体で
製造能力を増強するための一連の投資が含まれています。
同社のCovidワクチンの製造に加え、
ROVIのプラットフォームは、
将来のモデルナ mRNAワクチン候補のサービスにも
利用される可能性があります。
モデルナの内部情報筋によれば、
新しい生産能力はインフルエンザワクチン用ではありませんが、
その可能性はあるとのことです。
次に市場に投入される可能性の高い製品はインフルエンザワクチンで、
今秋(2024年)に計画しています。
しかし、Covid-19のブースターの接種率が 20%程度であることを考えると、
この生産工場の拡大が
インフルエンザ用であるとするには、規模が大きすぎます。
私の生産能力の見積もりは、
Covid-19用と現在の生産能力に基づいています。
Covid-19では、
マサチューセッツ州ノーウッド、ニューハンプシャー州ロンザ、
ロンザスイス、ロヴィ・スペインがありました。
現在、彼らは、
ノーウッド、カナダ、オーストラリア、英国、ロヴィ・スペイン、
そしておそらく日本と中国に、
Covid-19の時の2倍の生産能力を持とうとしています。
これらの施設は、先を見越して建設しているようです。
Covidワクチン以外に、承認された新製品はありません。
また、がん遺伝子治療薬である
個別化ワクチン治療の能力も強化しています。
ブロブは何か「大きな」ことを計画しており、
そのためには大量の核酸医薬品が必要なのです。
警戒を怠ってはいけません。