伊勢国の神宮めぐり② ~五十鈴川~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

宇治橋(うじばし)のかかる
五十鈴川(いすずがわ)です。



境内の神域と
門前町をへだてる
祓い清めの川であり

手水としても
つかわれています。



御手洗場(みたらし)
といわれるこの手水場は

5代将軍・
徳川綱吉(つなよし)の母・
桂昌院(けいしょういん)が
寄進したといいますから

およそ
300年前のもの
のようですね。


このすぐそばに
所管社(しょかんしゃ)の
瀧祭神(たきまつりのかみ)
があります。

 



瀧祭大神(たきまつり)という
五十鈴川の水神を祀るようです。

所管社でありながら
別宮(べつぐう)につぐ
祭祀がおこなわれ

摂社(せっしゃ)や
末社(まっしゃ)よりも
重要なのだといいます。

 

瀧祭「神社」ではなく

瀧祭「神」というように、

 

こちらには

社(やしろ)がありません。

 



三角すいの渦をまいたような
磐座(いわくら)が祀られていました。

伊勢内宮には、このように

磐座をまつる場所が

たくさんあるようです。

しかし、瀧祭神が
なぜここにあるのか、


なぜ重要とされ

別宮につぐ祭祀が

おこなわれるのか、

詳しいことは
神宮の神職にも
わからないのだといいます。



ただ、
地元のかたがたには
「とりつぎさん」や
「とっつきさん」として

親しまれているといいます。

 

個人的な願いごとを

内宮の天照大神まで
「取り次いで」くれるのだそうです。

 

 

じつは

これもすごいことで、


伊勢神宮は、かつて
私弊禁断(しへいきんだん)
という決まりがあり、

 

天皇以外の奉納が
禁じられていたといいます。

 

伊勢神宮は、天皇が

国家のためを願う場であって

個人が私的なお願いを

してはいけないのだといいます。

 

しかし、この

瀧祭神にお願いした場合にだけ

個人的な願いごとも

取り次いでくれるのだそうです。

 

それだけ、ここには

特別な神が祀られている

ということでしょうか。

 



一説には、

五十鈴川の神である

蛇神を祀っているとか

土台のしたには
八大龍王(はちだいりゅうおう)の宿る
龍宮があるとか

イサナギ・イサナミが
国つくりをしたという
天沼矛(あめのぬぼこ)
おさめられている

 

ともいわれているようです。

さて、どうでしょう?照れ



滝祭神は

五十鈴川の支流である
 

島路川(しまじがわ)と
合流する場所のちかくにあるようです。

滝祭神をぬけたさきには

島路川にかかる
風日祈宮橋(かざひのみのみやばし)

があります。

 

対岸にある別宮の
風日祈宮(かざひのみのみや)まで
渡ることができます。

 

宇治橋をすこし

ちいさくしたような橋ですね。

 



風日祈宮では、
風の神である
級長津彦命(しなつひこ)と
級長戸辺命(しなとべ)を
祀るといいます。

 

ここもまた、

すごいパワースポットだと

いわれているようです。



風土記によると、


土地の神である
伊勢津彦神(いせつひこ)

大和朝廷からきた
天日別命(あめひわけ)
国をあけわたして

東(信濃)のほうへ
逃れてゆくとき、

強風を起こしながら
去っていたといいます。

このことから、この地を


『神風(かみかぜ)の

伊勢国(いせのくに)』

 

というようになったそうです。

 


もともと伊勢は
つよい風がふく地であるといい、

 

天照大神が

鎮座していることから

「神風の」が「伊勢」の

歌枕にもなっているといいます。



一説には、
神風の息吹(いぶき)の
「イ」から「伊」にかかった
ともいうようですが、

だとすると、またしても
日本武尊(やまとたけ)ゆかり
伊吹山(いぶきやま)とも

つながりそうですし、

伊勢神宮を創建した
倭姫命(やまとひめ)
元伊勢ルートもまた

神代ヲシテ文字
「イ」(Ωに似ている)
なのかもしれません。

 



ホツマツタヱにも


かんかせの
いせのくに


ということばが
くりかえし出てきます。

ですが、それに
漢字をあてるとすると

「神和せの妹背の国」

となるようです。



神和せとは
神が和合することで、

妹背(いもせ)とは
夫婦や男女ことだそうです。

ですから、これは
男神・天照大神と
正妻・瀬織津姫(せおりつひめ)
むつまじく暮らした地

ということのようです。



また、妹背には
「陰陽」のような意味もあり

ひとりひとりが
心のうちにある
よき部分もわるい部分も

認め、調和して、

煤(すす)が晴れるように
心が「すずやか」になること、

また、
ひととひとが手をとり
活かしあって生きることこそ
ひとの道である

というような意味でも
あるようです。

「風」にはそうした

煤(すす)を祓うような

清めの意味もあるようで、

風日祈宮に祀られる
風の神も

男神・シナツヒコと
女神・シナトベ

だといいますから

これもまた、
「神和せの妹背」
なのかもしれません。

 


 

天照大神はここで

『妹背(いもせ)』の教えを

広めたことから、

 

この地を

『伊勢(いせ)』というように

なったそうです。

この、

妹背の道をまなんで
「すず(や)か」な心につうじ

『スズカの神』とまで
いわれたのが、

栲幡千々姫命(たくはたちぢひめ)
だといいます。

 



このかたは、
天照大神の子・
天忍穗耳尊(おしほみみ)の
妻となられたかたで、

オシホミミの亡きあとは
伊雑宮(いざわのみや)で
天照大神につかえたといいます。

この
「スズカの神」の眠る地が
鈴鹿(すずか)峠だといい

鈴鹿明神をまつる
片山(かたやま)神社まで

のこっているようです。



その地はまた
ヤマトタケの死地である
能褒野(のぼの)や

ヤマトヒメの元伊勢である
小山宮(おやまのみや)や

宇治橋の東鳥居がある
関の追分(せきのおいわけ)や

伊勢国府があった地

でもありますから、

 

すべては

つながっているのかも

しれませんね。




また、
伊勢内宮の正殿には
天照大神とならんで

栲幡千々姫命が

祀られているといいます。



ところで、
風日祈宮橋のかかる
島路川はもともと

五十鈴川とよばれ
こちらのほうが主流だった

といいます。

そうすると、
伊勢内宮の境内はすべて

五十鈴川に囲まれていた
ということになりますね。



さてさて、よくみれば
鈴鹿にも五十鈴にも

『鈴(すず)』がありますが、

 

これにもまた、

意味があるようです。



ホツマツタヱによれば

太古の時代は
マサカキ(真榊)という木を
暦の木として

年を数えていた
といいます。



半寸のびるのを
1穂(ほ)として
 

60穂のびると
1枝(ゑ)といい、

1000枝のびると
1鈴(すす)というようです。

鈴を迎えると
木が枯れることから

これを
拆鈴(さくすず)といい

また種をうえて
1穂から数えてゆくといいます。

 

 

1穂は1年(?)だといいますから

途方もない時を

数えてきたようですね。

 

古代エジプトやシュメールでは

ナツメヤシを暦の木としていた

といいますし、

 

祭祀につかう「榊」も

地域によって違う植物だった

といいますから、

 

『マサカキ』や『鈴の木』という植物を

暦にしていたというのも

なくはないのでしょう。

 

もしかすると、

日本の「鈴木さん」は

ここからきているのかもしれませんね爆  笑



はるか神代より、こうして
暦をつくっていたそうですが

ちょうど
50鈴(五十鈴)を迎えたときに、

マサカキ(鈴)による
暦が途絶えたといいます。

それは、まさに
天照大神の代から

 

神武(じんむ)天皇の代へと
うつりとかわるとき

だったといいます。
 

暦がかわることで

時代がかわったのか

時代がかわるから

暦もかわるのか

 

この関係は

陰陽道と天文学のようなもの

かもしれませんね。

 

ぎゃくにいえば、

暦とは国や民にとって

もっとも重要なもの

といえるのかもしれません。

 


 

真榊による暦を

守ってきたのが

天村雲命(むらくも)
だといいます。

この子孫が、
天日別命(あめひわけ)であり

外宮(げぐう)神官の
渡会(わたらい)氏へと
つながるようです。

そして、
新しい暦を生み出したのが
天児屋命(あまのこやね)であり

内宮(ないくう)神官の
荒木田(あらきだ)氏へと
つながるようです。



妹背は、

男女や陰陽につうじる

といいましたが

 

ほかにも、

天地や日月にも

つうじるといいます。


暦つくりは、この
日月を読むことから
『ヒヨミ』いったようです。

ですから、妹背をつたえる
伊雑宮や伊勢内宮では


『ヒヨミ』をして

暦をつくっていたといい、
 

ヒヨミの宮とも

いわれていたようです。

 



おもしろいのは
戦後に自由化されるまで、

暦は

伊勢神宮が管理していた
といいます。

これもまた、故のあること

なのでしょう。



内宮の正殿には


天照大神や

栲幡千々姫命とともに


天手力男神(たちからお)が

祀られているといいますが、

 

この方も、
ヒヨミの神だったといいます。

 

 

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