正直、おさない頃から、買ってもらったものよりは、もらったものや拾ったもののほうが私を引きつけた。どこからきて、誰がどのように触り、使ったかなどまるでわからない、そういったミステリアスが私に訴えかけたんだと思う。見たこともない新しい何かを知っているにちがいないと思わせ、これの力があれば私の何かを変えてくれるかもしれない、と思ったのだ…
同じ理由で古本も大好きだった。ラインやドックイヤーや、持ち主が挟んだままにして忘れ去ったと思われるしおりなど、前の持ち主のことを匂わせるものであればあるほど、わたしは強くそれに惹かれた。
だから未知のものにふれるのは今も変わらず楽しいし、常に何か落ちてないかなぁと探すくせは昔から変わらないのであった