あなたが私をほうっておくから
ふたたび箪笥を開けてしまう
血塗られた記憶と
ただひとつ自負できる苦痛
哀れになりたくはないのに
塵滓ばかりが耳について
まともな考えは逸らされてしまうの
苦しかったということだけが私の売り物、宝物をあなたにあげよう
これを美しく変えてくれるのは
あなたの手にしかできないのだから
評論文はいい子ぶり
御伽噺は嘘を吐く
小説なんて耳打ち話、
詩だけがほんとを表してるわ
生きてると思えたのは
生きてると思えたのは
生きてると思えたのは
ちいさな怪我をしたとき
生きてると思えたのは
生きてると思えたのは
生きてると思えたのは
巡る血が流れ出たとき