今日は、コ-ヒーなど美味しい物などの環境問題について書きたいと思います。
私の言う“環境問題“とは、山・海などの生態系の問題も含む、 ”人類を取り巻く環境の問題“ という広義の意味で使用しています。
長いですので、お時間と心の余裕と愛と優しさのある時にお読み下さい。特に愛と優しさは必需品です。

以前 
『高木善之さん講演会  ~食料・難民編~』 
『((質問)) 人口爆発の原因は?』 
で、
「途上国の農民は、換金作物(自分達の食料でなく市場販売目的の作物。カカオや綿など。)を作ることにより、貧しい国の政府や企業が富めるばかりで、貧しい国の貧しい農民達はさらに貧しくなる。」
と書きました。また、これが児童労働や児童買春につながると。
全ての換金作物の取引についてあてはまるのか調べておきますと書きましたので調べてみました。

そのようなアンフェアな取引に対し“フェアトレード”という取引があります。
まずは今回の記事で“フェアトレード”について、次記事で“児童労働”についてまとめてみます。


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((“フェアトレード”とは))
●直訳すると「公正な取引」。

●発展途上国の農産物や雑貨などを、適正な価格で継続的に輸入・消費する取り組み。低賃金労働を強いられる傾向のある途上国で雇用を創出し、途上国の貧困解消や経済的自立を促すねらいがある。(ウィキくんより。ウィキくん説明難しいよ。)

●食品の他、雑貨などもある。食品は有機栽培、雑貨は手作りで、地球にも生産者にも購入者にも優しい商品。

●「材料を買うお金もない生産者には前払いをする。」
「いいものをつくるための技術協力をする」
「チャリティーよりもフェアトレード」
「援助ではなく、手仕事での自立を支援」などの仕組みがある。


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そもそも現在の途上国との貿易は先進国の企業が収益を最大化することが目的。途上国のことは考えていない。
フェアトレードでは、途上国のしかも生産者の収益や自立を目的にしている。

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((ブローカーを通じての取引))
●カカオのブローカーはいろんな地域を回って目標のカカオの量を集める。目的が「目標の量を」「いかに安く」仕入れることなので生産者の事はほとんど考えていない。
生産者から継続的に購入しない場合もある。
ブローカーを通すと生産者にはほとんど収入にならない。

●ブローカーのトラックが来ると、収穫されたカカオを熟しているものも熟していないものも根こそぎ収穫して、売っる。それらは安く買い叩かれ、また収穫量や品質が不安定なため、過酷な労働にもかかわらず、収入が安定しないという問題がある。

●農作物は
・市場価格に左右される。
・天候に左右される。 
ので、農民にとっては不作の年は生活難に。


((フェアトレードの実態))
●上記に対して、フェアトレード業者は、ブローカーを通さず、生産者から直接買い取る。
カカオの実は摘み取ると値段がかなり安くなるので、カカオ収穫後の加工技術を教えて生産者に加工も行ってもらう業者もいる。そうすると、つみとっただけのものより高い価格で買い取れるので、生産者にその分収入を渡すことができる。

●上記に対し、フェアトレード業者は市場価格になるべく左右されないような価格設定を行う、不作のときも毎年買い取る、つみとった分は全て買い取る、長期的に買い取ることを行っている。

●生産量が少ないことや、大規模な流通ラインに乗らないので単価が高い。


((世界各地でのフェアトレード))
●ヨーロッパ:わかりやすく統一されたフェアトレードマークのついたものがスーパーに並んでいるのが当たり前。

●イギリス:主なスーパーやデパートにはフェアトレード専用コーナーがあり、社内販売の飲み物とお菓子をフェアトレード品限定にした鉄道会社もある。2005年のイギリスのG8サミットで出されたコーヒー・紅茶はすべてフェアトレード品。「フェアトレードタウン」認証制度というものもあり、町役場で飲むコーヒー・紅茶はすべてフェアトレードにする、などの条件を満たした自治体が認証されている。これはイギリスでは いまや順番待ちのムーブメント。


((日本のフェアトレード))
●日本のフェアトレード市場規模:2009年14.7億円。
ドイツのフェアトレード市場規模:2010年で442億円。(1年の誤差すみません。)
全世界のフェアトレードの市場規模に占める日本の比率は1%に満たない状況。

●フェアトレード商品を販売している小売店は年商500万円以下の小規模店が圧倒的に多く、年商1000 万円を超える小売店は輸入団体直営ショップを入れても20 店にも満たない。

●企業の関心も国際的に見るとまだ低い。フェアトレードへの参入はまだ特定企業に限定されている。

●スターバックス:2002年から日本国内でフェアトレードコーヒーを販売。

●イオングループのコンビニエンス・ストア「ミニストップ」:フィリピン産バナナのフェアトレードに取り組んでいる。日本企業はフェアトレードにはあまり積極的ではないと言われているが、ミニストップはトップダウンで取り組んでいる。

●日本の認証マーク取得の監査の対象は商品の買い取りのみ。労働条件などの基準が無いことが課題。

●日本のフェアトレードの認証マーク、マーク=実態とは言い切れない部分もある。まず費用が高いので、小規模のフェアトレード業者は、それを支払うのなら生産者に利益を還元しようとマークをとらない業者もいる。大規模のフェアトレードを扱っている業者はフェアトレードマークをとれば儲かるので生産者のためというより自分達の利益のためにとる者もいる。


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中にはブローカー・大規模業者の中にも公正な取引を行われているものもあるかもしれません。
認証マークの有無も含め、公正に取引されているかどうか見分けるのは難しいです。しかし見分け方の一つに、HPなどで生産者の情報を詳しく公開している団体は、本当のフェアトレードをされていると思います。

途上国で作られた換金作物を先進国が大量消費することは、環境破壊や途上国の貧困につながっているのはご存知だと思います。

途上国の人や地球環境を苦しめる商品より、フェアトレード商品のような愛のある商品を買いたいと誰もが思うのではないでしょうか。またフェアトレード商品は無農薬などにこだわり体にも良いものが多いです。
フェアトレードの業者の方は、消費者の継続購入を望まれています。継続購入が生産者に安定した収入をもたらすからです。


((私達にできること))
大正解は、
◎●換金作物を購入しない。換金作物を欲っする時は、フェアトレード商品(認証マークに惑わされず)を購入する。●◎
です。

しかしフェアトレード商品は高いです。大半の人は通常の商品を買うと思います。
なので
●月に1回でもフェアトレード商品を継続して購入する。

●誰かにプレゼントするときなど、フェアトレード商品を贈る。そしてフェアトレード商品について語る。

●イベントでフェアトレード商品を取り扱う。現状は有機野菜や国際協力関係のイベントへの出展が多い。もし何かイベントされることがあれば、フェアトレードと全然関係のない団体でも取り扱う。
実際、日本でも高校生や大学生が文化祭でフェアトレード商品を扱っているようです。

●フェアトレードについて広める。



((フェアトレード団体サイドのできること))
私は卒業論文で 『地ビール業界の活性化』 について書きました。
その中で、中小の地ビール団体が生き残るには、運送・宣伝・技術・容器のリサイクルなどを共有し、味で個性を出せばいいと結論付けました。それをフェアトレードの業界で行えればいいかなと思います。ちなみに地ビールをテーマにしたのは、当時一番好きなものがビールだったからです。好きなことには熱くなれる、はい、分かりやすい性格です。



((フェアトレード商品を取り扱っている団体))
★フェアトレード委員会(スリランカのコーヒー・紅茶・雑貨を扱われている。)
http://www.fairtrade-japan.org/index.html

★ピースウィンズ・ジャパン(紛争や災害、貧困などの脅威にさらされている人びとに対して支援活動を行っている。食品・雑貨など扱われている。)
http://www.peace-winds.org/

★第三世界ショップ アサンテ・サーナ(世界のフェアトレード商品の他、東日本大震災の被災者支援も行われている。家庭で眠っている毛糸を集め、被災者の皆さんに編み物をしてもらう。料金は前払いでもらい、みあがった商品を渡す。というプロジェクトです。被災者の皆さんは「辛いことを忘れられる没頭できる何かがあるのが嬉しい。」「手を動かしていると気持ちが前向きになる。」と好評だそうです。←この仕組み素晴らしいですね!)
http://www.p-alt.co.jp/asante/

*他にもたくさんの団体がフェアトレード商品を扱われています。


この記事を書いていて、ますます 『途上国の人を苦しめる商品よりフェアトレード商品のような愛のある商品を普及させたい。買いたい。』と思いました。フェアトレードこそが名前の通り、“フェア(公正)”だと。
市場に出回っている商品を私達が安価に手に入れることができるのは、途上国の人々が犠牲になっていることを念頭においておかなくてはいけないなあと思いました。

また、このフェアトレードのシステムは日本の有機野菜農業などとも相通じるものがあると思いました。
まずは、
“地球規模で考え、足元から行動する。”
です。


今日もHAPPYな一日をドキドキ