建築費用をトコトン値切った結果 | 住まうほど味が出てくる家づくり&図面描き

住まうほど味が出てくる家づくり&図面描き

インテリアコーディネーターのつもりが何故か家一棟の設計から現場監督までするハメに!?建築現場で培った家づくりのノウハウや、この業界のアレコレを綴っています。

住まい力を引き出す永瀬です。

先週末、軽井沢の碓氷バイパスで起きた
悲惨なバスの事故。
段々と隠されていたバス業界の
苦しい実態が見えて来ました。

さぞかしご遺族にとっては
いたたまれないのではないでしょうか。

一番ないがしろにしてはいけない、
安全対策がないがしろに…。

建築業界でも一番大事なのは
住まう人の安心と安全です。

でも、ここで一番力が強いのは
お金を支払う側。
値切られたらそれなりに、
やるしかありません。

【値切るとどうなるか?】
●職人の賃金を値切る
→時間かけると足が出るので下地処理等の工程を省く
→材料費を抑えるため材料の質を落とす
→出来上がりでは変らないが、劣化や安全性は犠牲に

●安い賃金で職人を探す
→腕の良い職人は高給でも引合あるので、わざわざ来ない
→賃金低くても他に行く所が無い人しか来ない

●工期を短縮する
→コンクリートの養生期間や下地処理の時間を省く
→大勢職人入れてバタバタと造る
→工事の本来の順番も変えざるを得ない

●薄利多売で沢山建てる
→現場が動くほど経費がかかる
→建築現場は通り一辺倒で済まないため赤字に陥りやすい
→結果、建築中に倒産なんてことも…

●誰が得をする?
→耐久性含めて良い家は建たない
→残るのは遺恨のみ
→値切ってきて感謝された事はない
ーー

如何でしょうか?
少なくとも、私は関わりたくないので、
皆さんも関わらない事をオススメします。
何も良いことありませんので!