住まい力を引き出す建築家、
永瀬絵美です。
「家は3度建てないと満足行く家にならない」
と言いますが、実際は如何でしょうか?
私自身は、人様の家は建てていますが、
自分自身は賃貸住まいなので分かりません。
でも、お施主様から何年か経って
満足度をお伺いすると実に様々です。
共通している事は図面やカタログだけでは
どうしても想像がなし得ない事
「住んでみて、暮らしてみて
初めて分かったこと」
が出て来るのです。
それは、室内からの眺め等の環境的な事、
ここに棚があれば便利などの物理的な事、
冬場に足元が寒い等の感覚的な事…etc
図面やカタログでは表しきれない、
パースや模型でも想像の域を超える、
“暮らしてみて分かる事”
と言うのはどうしても出て来てしまいます。
◆プラン時は夢が膨らみます
プラン時はそれがベストと思って
一生懸命考えた結果ですから、
致し方ないと思います。
では、出来るだけその誤差をなくすには
どうしたら良いでしょう?
実は、私のお施主様で「満足度」が高かった方は
私に全部はお任せしないスタンスでした。
信頼してないのではなく、
「こうしたい」
「これは絶対に嫌」
と、ご自身の暮らしに欲しいモノ、
または、今ある暮らしへの不満要素が
物凄くハッキリしていました。
<欲しいモノの実例>
・囲炉裏が欲しい
・○○社の食器洗浄機を付けたい
・スキップフロアにしたい
・家族全員の気配を感じて暮らしたい
・染物が出来る空間が欲しい
・大きなウッドデッキが欲しい
<不満要素の実例>
・寒いのが苦手
・洗面所のタオルや下着が片付かない
・湿気でカビが凄いのが嫌
・隣の人の目線が気になる
如何でしょうか?
快適な暮らしとは、生活の全ての欲求を満たし、
今感じている住まいへの不満要素を、
全て排除する事ではないでしょうか?
だから、プランを固めてしまう前に、
今ある「欲求」「不満要素」を
全部、全部出してしまうのです。
勿論、ご予算や敷地や建物の制限で
今すぐ実現できないものもあるでしょう。
でも、一生懸命考えた結果、
絞り出して選定すれば後悔しない
家づくりが可能となります。