➀からの続きです。
かなり長く重い内容なので興味のない方はスルーしてくださいね。
がんばったうさぎの記録です。希望になったらと思います。
★5月31日(水)、(3日目)★
いつもどおりの朝でした。
ごはんをあげたら食べ、水を飲み、トイレをし。
安心して仕事に向かいました。
夜帰宅して確認すると、少し食事の量が少なく、トイレも少なかったのですが、
薬をあげるとすぐに元気になり、食欲旺盛で活発に動いてました。
こういう異常に旺盛な食欲が、実は危険のサインの可能性ということもあり得ることは、
初めてうっ滞を起こした1歳の時の経験で、油断できないことはわかっていたんですが、それでもうっ滞の急性期を抜けたという安堵で、安心して眠りました。
★6月1日(木)、(4日目)★
この日は2件ご予約があったのですが、おふたりとも別日に変更されたため、
私は自宅作業をすることにしました。
投薬をしたあとのりくちゃんはやはりいつもどおりでした。
元気にごはんを食べ、水も少し飲んでいました。(お薬も継続中)
私も安心して仕事をしていました。
1日のブログをアップした時も、回復傾向でもう少しで本調子に戻るだろうと疑っていませんでした。
多分、ここから先の症状は小康状態になったあと、新たに発症してしまったものだと思います。
・お昼過ぎ、なんとなく体調が悪そうに感じました。
前夜からかなりの量の食事をしているのにトイレを全くしていない。
そして、何も口にせず、水も飲まなくなってしまいました。
同じ場所で長い時間うつ伏せになり、時折足の向きを変えたりしていました。
・15時。
やはり同じ場所から体を動かさず、うつ伏せで小刻みに体を震わせ辛そうな表情だったので、再度通院することにしました。
・16時頃病院に到着し、レントゲンを撮ってもらった結果、
「胃と腸にかなりガスがたまってる状態です」とのこと。
レントゲンの見方がよくわからない私でも、
胃が異常に拡張し、腸にもポコポコとガスが連なって詰まっていることは一目瞭然でした。
以前から「胃にガスがたまってしまうことが怖いことなんです」と先生からは聞いていました。
何らかの理由で消化器の中に入ったものが腐敗してしまい異常発酵し、メタンガスを産生する。
悪玉菌が増殖してしまう。胃腸のどこかが便で詰まっているために胃が拡張してしまっていました。
『うさぎ 胃拡張』で検索すると悲しい記事や、危険性について書いてある記事が出てきます・・・
原因はわからず、突然発症してしまうらしいです。
人間で言えば・・・「便秘(笑)」。だけれど、うさぎにとっては短時間での死もありうる重篤な症状だそうです。
我が家にある、うさぎの病気に関する本には
『消化管の流れが停滞するためにクロストリジウム菌が増殖しやすくなったり、腸内の異常発酵のためガスがたまる、餌を食べないために脂肪肝を起こすといった、二次的な問題も起きることがあります』
『症状が軽いうちに治療を始めてください。回復までに時間がかかりますし、症状は急激に進んで、命にかかわる場合もあります』
-よくわかるウサギの健康と病気(大野瑞絵さん*著 曽我玲子先生*監修)より-
とあります。
「とても痛かったと思います。治療をしていきますね。がんばりましょう!」
と、脱水も激しいので点滴と、
痛み止めと、ガスの発生を抑える薬と、悪玉菌を殺す薬等で処置してもらいました。
「ガスが出てくれればいいんですが」
と12時間後に投薬する薬をいただいて家路につきました。
・18時頃帰宅。
りくちゃんの胃と腸は、薬の甲斐なく(体の中では薬とともに菌と懸命に闘っていたと思うのですが)、
時間が経つにつれ、ますますパンパンに膨らんでいき、
抱いた体は弾力は全くなく、いつ破裂してもおかしくない風船のように固くこちこちになっていきました。
時折、体の体積を増やそうとしているのか、伸ばした足のをさらに伸ばしたりしながら同じ場所でうつ伏せに横になっているのを上からみても、お腹の部分が左右に明らかに膨らんでいて触っても固い。
痛み止めが効いているのか、険しそうな顔はしていなかったのが救いです。
食事をしないのはもちろん、水も飲まないし、トイレもしない。
しかし、脱水が気になり、30分おきにシリンジでイオン飲料を飲ませ続けました。
1回に2mlくらい・・・微々たる量です。(これがやってよかったことかはわかりません)
自分は限られたことしかできず、体がパンパンに固くなっていくのを薬が効いてくれることを信じ、次の投薬の時間まで見守る時間はとてつもなく長く感じる時間でした。
★翌6月2日(金)、(5日め)★
・朝4時すぎ。
12時間がようやく経ち、投薬をしました。
それでも全く様子は変わらず、じっとうつ伏せで横たわり、
さらに体はパンパンになっているように感じました。
「りくちゃんは強いんだから自分の力を信じるんだよ!」
そんな風に声掛けをしていたと思います。
祈ることしかできませんでした。
・8時半頃。
この日は朝のご予約のお客様のあと通院させる予定でしたが(昨日通院させた時点ではこれほど重症だとは思っていませんでした)、お客様に電話をし日時の変更をお願いしました。
いつパンパンな体が破裂してしまうかという不安の中、銀行の用事で30分ほど自宅を留守にしました。
・そして9時半ごろ帰宅すると・・・
奇跡がおこっていました!
床にうんちが5粒ほど落ちていました。
びっくりして声をかけると、
りくちゃんは自力でトイレに行き、そのあと水をごくごくと飲み始めました。
目に少し力が戻っていました。
抱っこすると、パンパンだった体がしぼんで柔らかくなっていました!
ガスが抜けてくれた!
先生に胃と腸にガスが溜まっていると診断されてから17時間後、昨日何も口にしなくなり、排泄もしなくなってから20時間後のことでした。
③に続きます(最後です)