夏目血風録

夏目血風録

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深夜1時。


K店からのメールが届く。

その内容はハイスペックRT機である仮面ライダー、スパイダーマン、更に最近導入されたガッチャマンが朝イチから全台設定6確定というものだった。


更に、数分後…。

ライバル店であるC店からもメールが届く。


そこにはK店に対抗するかの様に仮面ライダー、ガッチャマンが朝イチから全台設定6確定と書かれていた。


K店とC店は同じ系列ということもあり、同時に強いイベントを開催することで、意図的に地域全体の稼働を上げていた。


両店の大きな特徴としては毎日、全台設定6、全台設定56、1/2で設定6、1/2で設定56と機種や島が存在し、札台による設定発表が行われる。


設定発表は朝、昼、夜と様々な時間帯にゲリラ的に行われるので、スロプロだけではなく、朝から打てない学生やサラリーマンにも高設定に座るチャンスがあった。


そんな状況もあり、常に稼働が高く競争率も高かった。


とはいえ、明日は番号さえ出れば勝てるイベント。


俺は田吾作、エビス丸に朝から横浜に来るようにメールで伝えた。



翌日…。


俺達がK店に到着すると、既に100人はいるであろうスロッターが並んでいた。

そこには、俺達が敵視する軍団や常連の姿もあった。


今回、K店で対象となるのは

スパイダーマン7台
ガッチャマン7台
仮面ライダー7台


C店は

ガッチャマン7台
仮面ライダー7台



両店とも抽選人数は150人程。

確定台に座るなら何とか30番以内を引きたいところ。

しかし…。

夏目「くそっ! この番号じゃ朝確は取れねぇ…。」

エビス丸「さすがに100番以内が2枚しか引けないのは厳しいな。」

田吾作「3人でも引けないとはね。」


夏目「唯一、使えそうなのはC店の40番と80番ぐらいか。」


俺達はK店、C店と抽選を引くも、確定台に座れそうな番号を引くことができなかった。


絶望的な状況に思えたが、俺には少し気になる事があった。


夏目「そういえば、C店のスパイダーマンって設定6の対象じゃないの? 確か4台ぐらいあるよね。」


田吾作「うーん、どうなんだろう。メールに記載されてないからわからないね。確かに怪しいけど。」


夏目「K店が朝からスパイダーマン設定6ならC店も対抗してやらないかな?」


エビス丸「そんなこといったらリングにかけろも怪しくないか? あれもハイスペックRTだしよ。」


田吾作「でも、リングにかけろはK店にもあるよ? しかも、何も煽られてないし。」



夏目「とりあえず、この番号じゃ設定6確定の機種は厳しいから、C店のスパイダーマンに賭けてみない?」


田吾作「それはありかもしれないね。なら俺はリングにかけろにいこうかな。ハイスペックRTだし。」


エビス「じゃあ、俺は…。」


店員「ただいまより入場開始しますー。」


夏目「とりあえず、ハイスペック空いてたら押さえようっ! 俺が最初に入って2人をナビするからっ!!」


番号が引けなかった俺達はC店がK店に対抗し、スパイダーマンを設定6にする可能性に賭けることにした。


…つづく