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JRの青春18きっぷのビジュアルが昔から好きだ。
僕自身は青春18きっぷを使って旅したことは1度しかないけれど。
でもあのポスターを、チラシを駅で見かけると
やっぱり僕は一人旅に出かけたくなる。
今でもやっぱり旅に出かけたくなる。
大人になってからの旅は限られた時間内での旅になってしまうので
どうしたって飛行機や新幹線、車に乗ってしまうけれど、
でもやっぱり青春18きっぷはこれからもあり続けてほしいと思う。
でもここ数年なんとなく青春18きっぷのデザインに違和感を感じていた。
部屋を探し、昔の青春18きっぷのチラシを見つけてきた。
それは写真も、「前略、僕は日本のどこかにいます。」のコピーも
今でも僕を十分にわくわくさせてくれるものだった。
先日取ってきたばかりのチラシを見てみる。
写真も、コピーもやっぱり僕をわくわくさせてくれる。
でも、違う。
それは一目で違う。
かつて４行でしかなかった注釈は
28行になってしまっている。
ごく一部のクレームに過剰に反応する余り、
本来のターゲットの気持ちを全く無視したレイアウトとなってしまった。
こんな細かい注釈、一体誰が読むというのだろう。
すかすかの裏面に書けばいいじゃないか。
今だって写真もコピーも悪くない。
大人になりかけの青年たちが旅をするのが青春18きっぷの原点だとするならば、
こんな大人の現実にはきっと嫌気が差すはずだ。
青春18きっぷが大好きなだけに、
もういちど原点に戻って
若者を旅に誘うビジュアルを作ることを期待したい。
夏空ブランコ/渡部 祐介（春十舎）
