オックスフォード ボドリアン図書館 旅行記 | ケンブリッジのサバティカル日誌

ケンブリッジのサバティカル日誌

関東国立大学の教員。2019年4月末までサバティカルで一年間、単身ケンブリッジに滞在。
私の滞在について情報共有します。
色々なブログにお世話になって情報収集したので、今後渡英される方の参考になれば嬉しいです。(個人的な経験ですので、自己責任でお願いします。)

7月にバスツアーで1時間半だけオックスフォードに行った(オックスフォード・ツアー (クライスト・チャーチとアリス・ショップ))のですが、到底見切れなかったので、10月にも母と伯母と訪問してきました。

母と伯母はロンドンからバスで行ったようですが、私はケンブリッジからロンドンを経由しないで直接バスでオックスフォードに向かいました。

 

x5というバス。実は長距離バスではありますが、路線バス扱いで、ちんたら行くので片道3時間半かかります。

電車で行った方が早いのですが、乗り換えがないし、そして安いので、これでいいや、と思って使いました。

片道だと13£、一か月以内かなんかの往復券は21.9£でした。

実は3月にもオックスフォードには出張で行ったのですが、その時は片道13.5£にあがってました。

帰りはケンブリッジ大学の出してくれたシャトルバスに乗ったので、2時間で帰ってこれました。やっぱり、路線バスは遅いですね。

 

今回の目的の一つは、ボドリアン図書館(Bodleian Library)。

オックスフォード大学の誇る、イギリスで二番目に大きい図書館です。

なお、第一位は大英図書館(British Library)、第三位がケンブリッジのUniversity Library(ケンブリッジ大学 有名なふたつの図書館 )だそうです。

 

ボドリアン図書館は一階部分のチャペルみたいなところ(15世紀の神学校。写真参照)

 

には無料?(忘れてしまった)で入れますが、ツアーに申し込まないと図書館部分には入れません。

https://www.bodleian.ox.ac.uk/whatson/visit/tours/info#audio_tour

ここを見直してみたところ、

人が説明してくれる30分のツアーが6ポンドで、オーディオガイドが4ポンドのようです。

60分のツアーもあるようですが、私は30分のツアーに一人で参加しました。

英語のツアーしかないので、母と伯母は行きたがらなかったのです。

 

このツアーがなかなか面白かったです。

現在でも、英語で書かれたものは時刻表に至るまで何でも収納しているため、ものすごい勢いで蔵書が増えており、大抵の本は郊外におかれているようですが、午前中にリファレンスを頼むと、午後には着くようです(うろ覚え)。

 

また、ボドリアン図書館は、リファレンス図書館なので、図書館の外に本を持ち出すことはできません。

それは、歴史的に見てもずっとそうで、「王であっても不可能」だったそうです。強いな!

 

図書館部分は写真が許されませんでしたが、ガイドさんの説明がなかなか面白くてお勧めでした。

 

一番笑ってしまったのはケンブリッジとのライバル心のところ。

図書館内にはオックスフォード大学の校章(https://en.wikipedia.org/wiki/University_of_Oxford)が天井などにも彫ってあるのですが、これが「開いた本」の形をしています。

 

これに対して、ケンブリッジ大学のそれは「閉じられた本」なのだと言っていました。(https://en.wikipedia.org/wiki/University_of_Cambridgeこれかな?これが大学の印であることは確かですが、閉じられた本かといわれると微妙。これじゃないのかな。)

 

そのため、以下のような皮肉合戦が起こるようです。(多分知的ゲームを楽しんでいるのだと思います)

オックスフォード:「あなた方、本を読む気があるの?閉じてあるけど。」

ケンブリッジ:「もちろん。もう読み終わったの。オックスフォードはまだ同じページを読んでるの?」

 

私はすっかりケンブリッジびいきになってますので、ケンブリッジの肩を持とうと思います。。。(笑)

そーだ、そーだ、読み終わったんだよ!

 

7月の時点で、図書館の新館では「トールキン展」をやっていましたが、チケットは無料なものの、予約が必要でして、これが取れず入れませんでした。10月は勢い勇んで見て参りました。

 

写真は不可だったのでありませんが、トールキンの直筆の原稿(指輪物語)、絵、各国のトールキンの本(日本語の物も展示されていました)を見ることが出来ました。

 

そんなに大きな展示ではありませんでしたが、中学生で「指輪物語」を読んでいる(映画公開より前の話です)私としては非常に盛り上がりました。展示を見に来ている見も知らない人たちに対しても「この人たちも、別の言語(おそらく英語)で同じ物語を読んで、大切に思っているのだ」と思うと勝手に親近感を感じて、感激してました。

 

そういえば、昔パブで、ホストのS先生(ドイツ人)やロシア人の友達と「昔読んだ本」について話して盛り上がりました。それぞれドイツ語、ロシア語、日本語で(ほかの二人は英語でも)世界の名作を読んでいるのです。風と共に去りぬとか、戦争と平和とか、そういう小説を。

そういう『世界の名作』って言語は違っていても世界中の本好きが子供時代に読んでるんですよね。一気に親近感が増した瞬間で、ああ、本が好きで(特に西洋文学が昔から好きで)良かったなと思いました。

 

なお、ボドリアン図書館の隣には、ラドクリフ・カメラという建物があってこれも有名です。

中には入れませんでしたが、見てきました。