風街レジェンド 太田裕美さん 寺尾聰さん | ・・・の続き

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エヴァ・オーリンも、ペ・ドゥナも、まとめて好き。

最近みた「三十六歌仙図屏風」の中に、松本隆さんのお顔を探してしまった夏子です。あってもおかしくない。むしろないことに違和感あり。尾形光琳に失礼極まりなし。

タイトルを「風街レジェンド クライマックス」といったん入力したが、消した。最初からクライマックスじゃん、と己をつっこみ。大御所さまコーナーというべきか。

EPOの「September」のあと、太田裕美さんの登場。そうよね、松本作品のディーバ太田さんが「木綿のハンカチーフ」だけではないはず。美しいグレーのドレスで登場。「さらばシベリア鉄道」 客席も野太い声の「ををを」の歓声があがっていたような気がする。バンドの音も細かく分厚く、裕美さんの歌声も熱く。99年11月の風待ミーティングの時の裕美さんは白いお洋服でこの歌も美しく歌われた。今回は「極み」感があったなー。年齢を重ねられた貫禄。歌い続けられている言葉と声の一体感。この歌をうたう裕美さんはほんとかっこいいのだ。「ぼく」という一人称が抜群に合う口元を遠くから凝視した。

2日目は水谷豊さんの「やさしさ紙芝居」 これは前エントリー参照。

そしてそして「ルビーの指環」寺尾聰さん。あのイントロ。テレビで100回くらいは聴いていたあのイントロ。これぞ大名曲!同時にレジェンドのおそらくラスト?とちょっと寂しくなる。いい具合にゆらゆらとふらふらと思いっきりラフにご登場。ヒットしていた当時、「アキラアキラ」とぞっこんだった同級生もいたが、わたしはお父様の宇野重吉さんの方にぞっこんで「ご子息ねー」という生意気なスタンスであった。そして「さすが松本隆 このドラマ感」などと日記に敬称略で書き綴ってはいた。なんだろうこの歌、時間を描いているんだけど、いつも「今」の感。褪せがない。ベストテンで何週か1位に君臨してもみなが納得していたと思う。一緒にみていた祖母もこの歌に関してはツッコミを入れることはなかった。世代広く認めざるを得ない名曲。はじめて「生」でみる寺尾さん。「生」で聴く「ルビーの指環」うほほほ。なんといってもバンドメンバーが当時の寺尾さんのバックをされていた方々。おらおらと、中心の寺尾さんに近寄って同窓会on stageの様相。ほんとはせつない歌なのに、歌われている寺尾さんの笑顔えがお。ギターのみなさん、井上さんも笑顔えがお。この歌はたくさんのものを乗せていたんだ。ほんとに聞き飽きない。楽しそうな寺尾さんは歌詞がちょっと・・・もあり。ご機嫌にゆらゆらしながらかなり緊張されていたのかもしれない。わたしは純粋に「生のルビー」を聴けたことが嬉しかった。毎年ビルボードでライブされているのだけど、チケットとれないもの、寺尾さん。

書いていて気付いたけど、松本作品は言葉で視覚を刺激されるということは聞き始めた当時から感じていたのだけど、視覚のほかに「松本時間」が標準装備されていて時間までもコントロールされているのかも!と数分前に思った。もう思い込んだ。時間を握られているの。

ルビーが終わり、スクリーンが舞台におろされエンドロール。今日の楽曲のタイトルと歌手の名前が順に映し出される。数時間前のあれこれの記憶をたぐり寄せる時間。それぞれのファンが拍手をする。これで終わり?でも新曲聴いていないもんね。アンコールあるよね?