風街レジェンド 佳孝さん茂さん | ・・・の続き

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エヴァ・オーリンも、ペ・ドゥナも、まとめて好き。

いずれ最後まで書き切ったら、通番ふります。すみません。
 
大瀧さんのかたまりが終わり、スクリーンにはイラスト(だったかしら)な都会。「スローなブギにしてくれ」南佳孝。歌ってくださってありがとうございます。わたくしが好きな松本作詞作品のたぶん1位はコレです。極上なラブソング。ほんとにすばらしい楽曲。リリース当時、浅野温子のジャケットのシングルはもちろん買ったけれども、それから三十数年、どんどんまた深く好きになっていく熟す歌詞なのだ。後に登場する矢野さんが「松本さんの作品は、いつも”今”なんです」とおっしゃっていたんだけど、歌がリリース時に「点」として過去に存在するだけではないのだ。点からすーっと伸びて、わたしの傍らにいつもある。みんなの傍らにある。松本作品は、聴くひとに追随していく不思議な魔だ。前よりまたもっと好きになった。という歌がいくつもある。わたしが聴くと全部そうか。本質の奥をつついてくれているからか。佳孝さんの声とメロディと。ほんとかっこいい。かっこいいとはこういうことだ。いま歌詞を目で追うだけでも、涙でてくるくらい好き。当日は佳孝さんも渾身のWant youで、客席のわたしはメロメロとなった。またこの歌が聴けるしあわせ。また何度も聞き続けたい望み。「誰も自分を愛しているだけの」と歌いつつ、「理由なんてないさ おまえが欲しい」なんてたまらんっすよ。翻弄されるのみ、いや翻弄されたいね、歌に。
 
そして「はっぴいえんどの鈴木茂」を呼び入れる佳孝さん。そして「そばかすのある少女」をふたりで歌う経緯をふたりでトーク。この曲にも、わたしは運命的な思い入れがある。詳細は今回は省く。ふたりデュエット。気持ちいい。気持ちのいいパーカッション。茂さんの声も甘く、にやにやするしかない時間。茂さんのソロでこの楽曲は4月に聴いたが、おふたり揃ってはやはりお祝いだからこそ。四十五周年ありがとう。である。
 
「砂の女」の紹介のとき、舞台下手の袖にいらした松本隆さんご本人が小さくジャンプしたのをわたしは目撃した。そのお気持ち、同じくです。大橋純子さんあたりから、袖からステージをみつめる松本さんが視界にばっちり入り、そこも楽しんだレジェンドであった。それもほんとうに四十五周年おめでとうございます、ありがとうございます。だ。また「砂の女」が熱い、熱い。ギターがうるさく熱い。←褒めてる。ステージのギター野郎、茂さん・今さん・松原さんのそれぞれのソロタイムがあり、それぞれ個性を打ち出した演奏にもう客席は腰浮いてたね。早く拍手がしたくてたまらない、あの衝動。うるさいうるさい(褒めてる)。いきつくことばは、凄まじい。これに尽きる。
 
次、「泣いたら元の木阿弥」とスクリーンに歌詞がでて小坂忠様です。つづく。