【高野和明】ジェノサイドがすごすぎて言葉が出ない! | 夏衣優綺の活字中毒

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なにをどうやったらこんな物語を思い付くのかと、

思わず溜息が漏れます。

 

この『ジェノサイド』はストーリーが

本気で凄すぎます!!

 

普通の長編以上にページ数も多く、

いわゆる骨太の小説なのですが、

長いだとかどうとかはまったく関係がなく、

最初から最後まで一気読み必至です。

 

 

僕は仕事の行き帰りに電車の中で

これを読んでいたのですけれど、

続きが気になりすぎて、日中はずっとそわそわしていました。

 

真面目に仕事しろって話ですけど(笑)

 

 

当たり前のように数々の賞もかっさらっています。

 

 ・2012年版『このミステリーがすごい!』、1位

 ・第65回日本推理作家協会賞長編賞受賞

 ・第2回山田風太郎賞受賞

 ・2011年週刊文春ミステリーベスト10、1位

 

 

元グリーンベレーのジョナサン・イエーガーは、

民間軍事会社に勤める傭兵です。

 

ある日、とある奇妙な任務が舞い込み、

常識では考えられないような破格の報酬が提示されます。

 

難病を抱えた息子の命を救うため、

どうしてもお金が必要だったイエーガーは、

その依頼を引き受けることにします。

 

一方で、日本では大学院生の古賀研人は、

5日前に死亡した父親からのメールに悄然とします。

 

そこにあった指示は次の5つ。

 

 1.本とメモは処分しろ。
 2.黒いノートパソコンを保管し、誰にも渡してはならない。
 3.好きに使える入金額500万円のキャッシュカード。
 4.町田市にあるアパートの住所と鍵のありか。
 5.すべては他言無用である。

 

 

同時進行するこの二人の物語は、

やがて驚くべき真実へと行き着くことになります。

 

 

真実は、ずーっと伏せられたままで、

僕は読んでいる間、

何が起こっているのか知りたくてたまりませんでした。

 

そして、後半で何が起こっていたのか知った時、

途轍もなくびっくりしました。

 

なんて壮大な!

 

しかも、思いもよらないような!

 

エンターテインメント性も著しく高く、

「これはワーナーブラザーズで映画化するしかないだろ」と

思わせるような緊迫したシーンの連続。

 

古賀研人が追われる場面の疾走感。

 

ハイズマン・レポートの謎。

 

どの要素もミステリー・ファンにはたまらない

ジェットコースター小説に仕立てられています。

 

少年兵の描写。

 

戦争の暴力性。

 

人類の神秘。

 

本当に何もかもがとんでもないです!!!

 

 

高野和明『ジェノサイド』(角川文庫)テレビCM

 

当時の書店でずっとこのCMが流れていて、

今でこそ当たり前になりましたが、

本がこういう形で宣伝されているのにもびっくりしました。

 

 

↓少し長めですが、こちらもどうぞ。

高野和明『ジェノサイド』公式PV(ラジオドラマ+映像)

 

 

これが何故アニメ化されていないのか

僕には理解できません。

 

絶対にアニメ化して欲しいですし、

書店では永久に平積みしていて欲しいです。

 

それぐらいに素晴らしい小説です。