夏衣優綺の活字中毒

夏衣優綺の活字中毒

小説の感想や日常のつれづれをゆるりと発信するブログです☆


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今日はクリスマス・イブですね☆

 

これを読んで下さっている大切なあなたに、

何かクリスマス・プレゼントを贈りたいと思い、

YouTubeの音楽や感動系の動画なんかはどうかと

考えたりもしたんですけど、

贈るならやっぱり本がいいと思い、

これまでの人生において僕がとても大切にしている

一冊選んでみました。

 

 

今まで読んできたたくさんの本の中でも

間違いなくトップ10に入る大傑作で、

思い出すだけでも容易にうるっときてしまいますし、

この作品が僕の心に残した感動と慟哭には

計り知れないものがあります。

 

檀れいさんと北乃きいさん主演でNHKドラマ化され、

永作博美さんと井上真央さん主演で映画化もされており、

とっくに有名すぎるこの作品は、

これからの未来に向かっても絶対に書店から消えずに

読み続けられると言い切れる超絶名作です。

 

 

この小説を読んだのは10年ほど前なのですが、

僕自身、人生の岐路を迎えていた頃でした。

 

それだけに、僕にとってより思い出深い本になっています。

 

最近でこそやらなくなりましたけれど、

僕はしばしば本屋さんを図書館代わりに使うことがあって、

以前なら、気になった本を片っ端から立ち読みしていた

時期もよくありました。

 

発売当初、ハードカバーの『八日目の蝉』には、

爆笑問題の太田光さんが帯にコメントを寄せており、

そこにはこうありました。

 

「最後の数ページ、震えが止まらなかった」

 

 

あの頃、書店で『八日目の蝉』を立ち読みしていた僕は、

ラストの数十ページに差しかかり、

「どうやって終わるんだろう・・・」という思いに

取り憑かれていました。

 

そして、そのラストの数ページを迎えた頃ーー。

 

明るい日中の店内なのに、

周りに人がたくさんいるのに、

どうにも涙が止まらなくなってしまいました。

 

けれど、泣いているのに本を閉じることも、

次の文章を追い求めるのをやめることも出来なくなっていて、

急ぎ足で書店の片隅へと向かい、

最後まで貪るようにして読み終え、

あまりの苦しさと憂いと感動でめちゃくちゃになった

感情を持て余しつつ、

本を抱きしめたまま長いことじっとしていました。


本を抱きしめるだなんて、

そんな仕草をしたのは生まれて初めてでしたし、

この世にそうせずにはいられない小説があるのだと

初めて知りました。

 


言葉が、文章が、物語が持つ力。

 

単なる活字の連なりがこんなにも読む人の

気持ちをかき乱すなんて。

 

本当に途轍もない小説です。

 

 

構成としては、

前半は不倫相手の赤ん坊を誘拐した希和子が過ごす

ほんの数年間の逃亡劇が、

後半はその被害者たる子供だった恵理菜が

大人になってからの日々が描かれます。

 

実のところ、全体のストーリーとして見ると、

とある女性が不倫相手の新生児を誘拐したという、

ただそれだけの話です。

 

なのに、それが何故こんなにも大傑作になりうるのか。

 

どうしても理解できません。

 

ハリウッド的なドキドキハラハラの

エンターテインメント的な要素はほぼゼロと

言っても過言ではありません。

 

もし僕が小説のストーリーを考えていたとして、

仮にこの幼児誘拐の設定がちらと頭に浮かんでも、

絶対に取り上げないでしょうし、

物語として成立するとはつゆとも思えないです。

 

それなのに・・・。

 

どうやってこの作品が生まれたのか。

 

最初からあの構成にしようと思っていたのか。

 

あのラストは書き始めた時からすでに用意してあったのか。

 

凄すぎてもう想像もつきません。

 

 

小説を読んでしばらくしてから、

檀れいさん主演でドラマ化されました。

 

 

 

 

 

幸せそうな希和子と恵理菜の暮らしぶりが

ゆっくりと丁寧に描写されています。

 

希和子がどれほど恵理菜を大切に想っていたか、

幼少期の恵理菜がどれだけの愛情に包まれて育ったか。

 

観ていても監督やスタッフの方々が原作を

大事に思っているのがすごく伝わってきて、

小説の感動をそのまま映像化したような

素晴らしいドラマでした。

 

 

それからまた少し時が経ち、映画化もされました。
 

 

 

 

 

こちらもまた原作を大事にした脚本になっており、

希和子と恵理菜の切ない姿に胸を衝かれます。

 

 

 

本が好きになって、

たとえ何冊読んだとしても、

どれほど読書の時間を過ごしても、

こんなにも心を揺さぶられる小説にはそう出会えるものではなく、

『八日目の蝉』は本当に人生で数えるほどしか

巡り会えないほどのあまりに素晴らしすぎる作品です。

 

ぜひ手に取って欲しいですし、

心からオススメします。

 

僕が心底大切にしているこの本を、

クリスマス・プレゼントとしてあなたに贈ります。

 

僕なんかの文章力では
いくら書き連ねても到底伝えきれないあの感動を、
じっくりと味わって欲しいです。

 

希和子と恵理菜は僕にとって今も大切な存在で、

本当に愛おしくてなりません。

 

メリー・クリスマス☆

 

 

<夏衣優綺の本>

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