ソニーのCDラジカセ、CFD-W77です。
2008年発売。CDとWカセット搭載の上級モデルです。
元々AIWAブランドで発売していたCSD-W330の後継モデルになります。
本機の特徴はやっぱり無駄のないスクエアーなデザインですね。
何の変哲もない近年のCDラジカセですが、子供のおもちゃ感が無くてソニーらしさを感じます。
カラーはホワイトとシルバーの2色がありました。本機はシルバー。
上部にWカセットデッキを搭載。
ガチャメカ式でノーマルテープ専用、リバース無し、ドルビー無し。
同時期に販売させていたパナソニックのRX-ED57と比べるとアレですが、
2008年登場なら不満のないレベルの内容と思います。
「ED57」が異例だったのでしょう。フルロジック式でハイポジ録再にメタル再生・・・
上部の右端にミキシングマイク端子が。しかも音量調整付き。
マイクも付属していたそうです。
左側にはヘッドホン端子。
目立つとこにある大きなファンクションキーは
電源OFF時でも押すだけで電源ONになりそのファンクションに切り替わります。
こういうとこが大事ですね。
残念なのは外部入力(AUXやLINE IN)が無いこと。
CD再生中。
黄緑色のバックライト付き大型ディスプレイを装備。
ただ、情報量は少なく大きさの割に寂しい内容ですね。
ソニーらしくミュージックカレンダーとかあったら良かったと思います。
CDやラジオの操作キーの中央部に集中しており、使い勝手は良好。
CDフロントローディング。
チューナーはAM/FMの他にVHF12ch対応で、オートプリセットも搭載してます。
これFMの音質がいいのです。CD以上に音の広がりがあるというのか。
※アナログ放送終了に合わせてTVを削除した後継機「CFD-W78」に移行しました。
スピーカーは8cmフルレンジ。背面にバスレフダクト有。
最大出力2.5W+2.5Wと当時のラジカセとしては高出力です。
音質はやや高音寄りで、少し大きめの音量でも聴きやすいですね。
トーンコントロールやMEGA BASSといった音質調整は一切無し。
サイドから見るとグレーのパネルがハマっているように見えます。
これがスピーカーの振動を受けて共振しているのが気になります。
もしかすると、それも見越した響きを利用した設計なのか?
防振材や吸音材を入れたら面白いかも。。。
キャリングハンドルを上げた様子。
後姿。
電源コードは脱着可能でメガネ型です。
ソニーは小判型が多い気がしてましたが、メガネでした。
アンテナの基台?が三角形で面白いカタチですね。
バックアップ用の電池室。単三電池3本使用。
乾電池での使用は出来ません。
下に見えている穴がバスレフダクト。一応風圧を感じます。
バスレフ式と言っても重低音とは程遠いです。
銘板。
消費電力17W。MADE IN CHINA 。2009年製。
ツマランデザインのCDラジカセしかない時代に、これはグッドデザイン賞ものです。
シックで無駄の無い四角いフォルム。Wカセットでありながら幅は350mmしかありません。
同時期にあったシングルカセット機の「CFD-E500TV」も好きなデザインです。
最初に書きましたが、元を辿るとAIWA「CSD-W330」(2005年発売)のマイナーチェンジ版になります。
2008年にAIWAブランド終了に伴い、ブランド名とキーのデザインを小変更したSONY「CFD-W77」に移行しました。
また、2010年にはTVチューナーを削除した「CFD-W78」が登場します。
ソニーのWカセットとしては最後の機種になりますが、それだけ脈々と愛されてきたモデルでもあります。
ラジカセとしては値段も高くて実売価格で15,000円くらいだったと思います。
もう少し足せばパナソニックの「RX-ED57」が買えてしまう値段ですので、結構迷った方も多い?でしょう。
ちなみに私はフルスペックな「ED57」を選びました。笑
現行時は気になっていたものの、上記の通りお値段がそれなりに高くて手が出ないモデルでした。
それから10年くらい経ち、ジャンクで安く買えたので色々と感想を書いてみました。
思っていた以上にしっかりとしたラジカセです。数千円のラジカセと何が違うのか?使ってみると分かります。
特に音質は調整は一切出来ないものの、ちゃんと音楽を聴くことを考えた設計ですね。
近年のラジカセでありがちな、ただ音が鳴っているだけ、音が破綻していて耳障りといったことがありません。
惜しいなと思う点はリモコン非対応なのと、外部入力が無いこと。
安いラジカセではないので、その2点があれば選択肢として選ばれやすかったと思いました。
先代の「CFD-W57」はリモコン付きだったので、買い替え需要を逃していたような気がします。
この個体はジャンク扱いで安かったですが、とりあえず動作しています。
Wカセット最終世代なので、実用目的で長く使いたい人は状態の良い個体を探すのもアリかと思います。