虹伝説~THUNDER STORM | edihの昭和音楽よもやま話

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日本プロレス界の男の中の男、風雲昇り龍”天龍源一郎”選手が15日の試合をもって引退した。今年2月に引退表明、カウントダウン大会を行い15日が最終戦であった。

相撲界から全日本プロレス入り、G馬場、次期エース候補のJ鶴田の影で地味な存在であった。まだ日本人レスラー対外国人レスラーがポピュラーだった時代、ぬるま湯体質のプロレス界に革命を起こすべく、エースJ鶴田を敵対視し、J鶴田他日本人レスラーとの対決抗争と全日本プロレスの新たな時代を作りあげた。その後様々な団体のリングに上り全てのジャンルのトップレスラーと対戦、G馬場とA猪木からフォール勝ちした唯一の日本人レスラーでもある。

プロレスといえば、リングへ入場する際テーマ曲が流れるのだが、天龍の入場曲に使用されていたのは

"高中正義"氏の「THUNDER STORM」



IWA世界ヘビー級選手権で
王者ミル・マスカラスに挑戦した82年2月4日
「募集していた天龍のテーマ曲が
"高中正義"の「サンダー・ストーム」に決まりました!」
と紹介されて以降、天龍がリングへ入場する際のテーマ曲として長年親しまれてきた。

全日本プロレスのレスラーのテーマ曲はTV局のスタッフが選曲していたようで、天龍用のテーマ曲を公募した中に、ファンがこの
「THUNDER STORM」を推薦したということらしい。
予断だが、スペクトラムの「SUNRISE」も候補にあったらしいが、スタッフが「この曲はスタン・ハンセンに合うな」と
ハンセンのテーマ曲にスライド決定したということである。


この曲は高中正義氏によるもので、81年7月にリリースされた2枚組アルバム「虹伝説」の中に収録。イタリア人画家UI de Ricoの描いた絵本「The Rainbow Goblins」を元に、高中氏自身がその絵本の14枚の絵をイメージしたアルバムを製作したいとレコード会社に企画を持ちかけ実現したもの。これまでのトロピカルなイメージが浸透した高中氏の新境地を開くべく強力なプロジェクトを立上げ、絵本の出版許諾から発売日に武道館でお披露目ライブを開催するなど「虹伝説」をプッシュしたのだった。

虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS/高中正義
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「THUNDER STORM」は9曲目に収録。
武道館ライブでは絵本そのもののセットで、高中氏をはじめメンバーは絵本に出てくるGOBLINの面、衣装を身につけ演奏しているのには驚いた。

15日の天龍の最終戦には高中氏が感謝の気持ちをこめてリングに登場。生演奏で天龍を迎え入れるといったサプライズがあった。
(ご自身のブログ"TAKANAKA weblog"でUp中)

天龍ファンも、高中ファン、両方のファンの方も熱い1日ではなかっただろうか。


では、伝説の武道館Verで!