収入、所得、課税所得の違い~所得控除は何から控除されるのか? | 学びの冒険者 原口直敏Side←L "The Logical Brain Monster"

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基本的な事なので、これを理解している人と理解していない人の間では
話が通じないこともしばしばあります。

現在、日本の税法上十種類の所得があるのですが、
ここでは給与所得を取り上げましょう。

その前に、参考までに十種類の所得を一応書いておきますね。

1.利子所得
2.配当所得
3.不動産所得
4.事業所得
5.給与所得
6.退職所得
7.山林所得
8.譲渡所得
9.一時所得
10.雑所得(←年金はここに含まれる)

大体分かると思いますが、直感的に分かり難いのは年金でしょう。
年金は雑所得にあたります。

それでは、給与所得を例にあげて、収入、所得、課税所得を見ていきましょう。
大きな流れを捉えて下さい。


▼収入
収入は給与として雇い主が労働者に支払った賃金の総額ですね。
まだいろいろ惹かれる前なので、手取り額ではありません。
ここは特に問題ありませんよね。


▼所得
収入に基づき所得を計算します。
給与所得の場合、収入から「給与所得控除額」と言うものを差し引きます。

例えば、給与の収入金額が162万5千円以下の場合、
通常65万円が「給与所得控除額」として差し引かれたものが所得となります。
通常と書いたのは「給与所得者の特定支出の控除」と言う制度があり、
これにあたる場合は「給与所得控除額」が増える場合があるからです。
なぜこんなことが起こるのかと言うと、
所得は以下のような考え方で算出されるからです。

所得 = 収入 - 費用及び損失

この考え方は給与所得よりも配当所得、不動産所得、事業所得などの方が
かえって理解しやすいです。
単純に必要経費や損失を差っ引いているんで。
故に、給与所得者以外の人の方がこのあたりはきちんと理解しています。
給与所得の場合は、そのための費用などが算出しにくいので、
収入水準ごとに見做した金額を使っているということです。
サラリーマンだとしたらサラリーマンの必要経費の調整ということになります。

ここで算出された所得に基づき、所得税及び住民税が計算されます。

因みに、上記の例の場合、収入金額が65万円以下であれば、
所得はゼロとなります。


▼課税所得
先ほどの所得は飽くまでも基礎数値です。
所得税の計算にしろ住民税の計算にしろ、この数値を元に算出されます。
ただ、課税額を算出する際に納税者個々の状況に合わせた公平な課税をしたい。
そこで登場するのが「所得控除」です。

「えっ、さっき所得控除しなかったっけ?」

と言うのが、税務を理解している人と理解していない人の間で
話が通じなくなる部分です。

先ほどの控除は飽くまでも【所得を算出するための控除】であって、
税務で使われる所得控除は【課税所得を算出するために総所得から控除】
されるものを言います。

さらっと【総】所得と書いちゃいましたが、
先ほどの「給与所得控除」は飽くまでも給与所得の枠内で話です。
一方、「所得控除」と言うのはどんな種類の所得かは全く関係ありません。
基礎控除、扶養者控除、配偶者控除などすべてそうです。


たまに、この「基礎控除」と「給与所得控除」をごっちゃにしている人がいます。
そうなるともう話が通じません。


「給与所得控除」は給与所得を算出する際に必要経費として差っ引くもの
「基礎控除」は居住者(納税者)全てに対して総所得から一律控除するもの


全く別のものですね。



学びの冒険者 原口直敏