人生100年と言われるようになってから久しくなりますが、今、私たちがどのような備えをすべきなのかについては、いまだに「これ」といった最善の方法は見つかっていません。
巷には、「老後資金には1億円が必要」という人から、「老後は数百万円あれば足りる」という人まで、さまざまです。
2022年、公益財団法人生命保険文化センターが全国の18歳から79歳の男女を対象にアンケート調査を行い、回収サンプル4844を分析したレポート「生活保障に関する調査」があります。
その中で、老後の生活費について、最低いくら必要だと思うか質問したところ、「夫婦二人で22万円から25万円」という回答がもっとも多かったということです。
さらに、経済的にゆとりある老後生活を送るためには、あといくら必要だと思うか聞いたところ、「別途10万円から15万円ほどが必要」との回答が3割を占めました。
先の「老後資金1億円」説の根拠が何かというと、仮に65歳で退職した人が90歳まで生きるとして、毎月の夫婦の生活費をだいたい33万円から35万円かかると予想した場合の数字です。
老後資金1億円というと、途方もない額にも聞こえますが、実際には、それなりの真実味があるということです。
一方、「老後は数百万円あればいい」説とは、要は「足りない部分は働いて得ればいい」という考え方です。
個人的には、老後とは、労働収入がなくなった時から始まると考えています。
この定義に当てはめるのであれば、確かに現役でいる間は、老後にならないわけですから、老後を遅らせるという意味でも、生涯現役を目指して生きるというのは、戦略として悪くはないとは思います。
ただし、忘れないでいただきたいのが“健康寿命”です。
健康寿命とは、人が介護を必要とせず、自立した日常生活を送れる期間のこと。通常、健康寿命と実際の寿命の間には、約10年の開きがあります。
結局のところ、人はいつ、自分の健康寿命が尽きるのか、いつ実際の寿命を迎えるのかを選ぶことはできません。
生涯現役のつもりで、老後資金を十分に用意しておらず、万一、介護を受けなければならない状態に陥ってしまった場合は、どうするのでしょうか。
この点を考慮せずに、「老後の準備は数百万円あれば良い」とは、とても言えないのではないかと思うのです。
私が考える有効な老後対策の一つとは、「FIREを目指す」ことです。
通常、FIREというと早期リタイアを思い浮かべますが、必ずしもリタイアしなければいけないわけではありません。
私がお伝えしたいのは、早期に経済的自立を達成すれば、老後の心配をする必要がなくなり、真の自由が手に入るのではないか、ということです。
この度、FIREについて解説するセミナーを開催いたします。
【〜老後貧困にならないために正しく理解する〜間違いだらけのFIRE解説セミナー】
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本セミナーでは、実際にFIREを達成した著者が、自らの経験をもとに、FIREをどのように実現していけばいいのか、実例を交えてお伝えいたします。
ぜひ、あなたもここでしか聞くことのできない知識を得て、不安のない未来を掴んでいただければと思います。
俣野成敏
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